2016 Fiscal Year Annual Research Report
Fundamental studies aiming at lifestyle modification based on unconscious influences of brain activities on human behaviors
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26350899
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
吉川 貴仁 大阪市立大学, 大学院医学研究科, 教授 (10381998)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 無意識脳 / 閉眼 / サブリミナル / 脳磁図 / 食刺激 / 生活習慣 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、無意識レベルの脳活動と生活習慣の関係を脳機能イメージングによって解明することにより、生活習慣病を有する者や肥満者の食習慣・運動習慣に対する新たな生活指導法の考案を目指す基礎的研究である。 平成26~27年度の研究では、食に関する視覚刺激を本人が自覚的できる形で一定時間与えた際に、刺激前の閉眼準備状態と刺激後の閉眼余韻状態との脳活動の差を脳磁図(周波数解析法)により調べた。その結果、食に関する知覚・情報統合処理と食行動へ突き動かす計画に関わる脳部位(島皮質や眼窩前頭皮質、前頭極)の活動が、刺激を受けた本人には「何も考えずに画像を眺めるように」と指示したにもかかわらず自動的に発生することを見出した。また、その脳活動の強さは、日常の食への喜びや食の意欲の程度、またBody mass index(BMI)と関連することも見出した。平成28年度は、追加実験を行ったうえで、これらの結果を、脳科学系の海外専門誌(Behav Brain Funct. 2016 Dec; 12(1): 26)にて掲載発表した。 さらに平成28年度は、食事や運動に関する場面や事物を、被験者自身が自覚できない形で(無意識レベル、サブリミナルで)瞬時に視覚的に提示したさいに生じる脳活動を脳磁図で調べてきた。この結果を海外専門誌に現在投稿予定である。以上の結果により、ヒトの食刺激に対する無意識と意識的な脳神経メカニズムの間の差異(二重プロセスモデルの関係)を明らかにできるものと考える。
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Research Products
(2 results)