2014 Fiscal Year Research-status Report
継続性運動トレーニングの実施時間帯による自然免疫増強効果の検討
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26350913
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
赤間 高雄 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 教授 (60212411)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
枝 伸彦 早稲田大学, スポーツ科学学術院, 助手 (50711181)
清水 和弘 筑波大学, 学内共同利用施設等, 研究員 (00508286)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 高齢者 / 樹状細胞 / 身体活動量 |
Outline of Annual Research Achievements |
(研究目的)自然免疫機能が低下した高齢者において、継続性トレーニングが自然免疫機能を増強することを明らかにこと。(研究方法)高齢者の日常身体活動量と自然免疫機能との関係を横断的に検討した。高齢者(49名、69.5±2.9歳)の日常身体活動量を加速度計付歩数計を2週間装着して測定した。自然免疫機能としては、末梢血樹状細胞数をフローサイトメトリで計測した。ILT3(+), CD14(-), CD16(-), CD33(+)を骨髄系樹状細胞(mDC)とし、 ILT3(+), CD14(-), CD16(-), CD123(+)を形質細胞様樹状細胞(pDC)とした。身長、体重、体脂肪率、腹囲を計測し、生活習慣も調査した。(研究成果)性別とmDC数、pDC数、歩数に交互作用がみられたため、男女別に解析した。男性(19名)ではmDC数と年齢、mDC数と歩数、mDC数とBMI、pDC数と年齢、pDC数と歩数、pDC数とBMIとに有意な相関がみられなかった。男性の喫煙者(2名)や気管支喘息罹患者(2名)ではmDC数が増加していたため、この4名を除外して検討したが、やはり、mDC数およびpDC数と年齢、歩数、BMIとに有意な相関はみられなかったが、対象数が15名と少なかったためさらに検討を要する。女性(30名)では、加齢とともにpDC数(P=0.02)とmDC数(p<0.05)が減少した。mDC数と歩数およびpDC数と歩数には有意な相関は見られなかった。女性においてはmDC数がBMIと正の相関を示し、生活習慣病においてmDC数が増加する可能性が示唆された。今後は、日常身体活動量と樹状細胞機能(Toll様受容体)についても検討し、若年者やメタボリックシンドロームにおいても検討する。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
高齢者と若年者の検体は採取できた。高齢者の解析はできたが、フローサイトメトリでの計測条件設定が不適切であったため、若年者の検体の樹状細胞の計測が完了していない(凍結保存中)。 メタボリックシンドロームの対象者が集まらなかったため、リクルートの方法を工夫したい。
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Strategy for Future Research Activity |
フロサイトメトリでの計測が完了していない検体の計測をすすめる。また、すでに採取済みの検体(高齢者と若年者)の樹状細胞機能としてToll様受容体をフロサイトメトリで計測する。 メタボリックシンドロームの対象者のリクルートが課題であり、医療機関等との連携を考えたい。
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Causes of Carryover |
メタボリックシンドロームの対象者が集まらなかったため、対象者謝金が少なかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
メタボリックシンドロームの該当者のリクルートについて、医療機関との連携を考える。
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