2015 Fiscal Year Research-status Report
虐待ハイリスク児早期発見泣き声診断ソフトの開発と舌喉頭矯正術による夜泣き改善評価
Project/Area Number |
26350942
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Research Institution | Kanagawa Dental College |
Principal Investigator |
山本 伊佐夫 神奈川歯科大学, 歯学研究科(研究院), 講師 (30277917)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 舌喉頭矯正術 / 舌喉頭偏位症 / 虐待 / 夜泣き / 音声解析 |
Outline of Annual Research Achievements |
舌喉頭偏位症(ADEL)児の泣き声は濁った不快な泣き声のことが多く、育児ストレスを増大させていると考えられている。オトガイ舌筋を一部切除する舌喉頭矯正術(CGL)により上気道の抵抗が減少し呼吸が改善することにより、泣く頻度と不快な泣き声が減少する。 舌喉頭偏位症(ADEL)と診断された乳児を対象に、CGL前後の啼泣音声を、高感度音声集音装置を用いて録音した。録音した音声ファイルから音声編集ソフト(SoundEngine Free)を用いて、ノイズの少ない啼泣音声を切り出した。啼泣音声の分析には感性制御技術(Sensibility Technology:ST)を用いて5つの特徴量を導出し、術前後での比較・検討を行った。STでは発話単位ごとに5種類の感情指標(C, A, J, S, E)を算出した。これらの指標は声の微妙な音色の違いを検出するもので、CGL前後の啼泣音声の音色の変化を測定するための尺度として考え、解析を行った。その結果、術前後の5つの特徴量の平均値は、指標S:1.67±0.50から2.04±0.80(p<0.05)、指標E:7.83±0.61から7.36±0.61(p<0.01)に有意差が認められ、喉頭の偏位による啼泣音声の変化が示唆された。ADEL簡易診断システムを開発していく上で、指標SとEが有効であると考えられた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
舌喉頭矯正術を行っている本研究の協力医療機関の院長病気療養のため手術が行われない時期があったため被験者が予定通り集めることができなかった。
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Strategy for Future Research Activity |
既に手術は再開しているのでデータ収集は可能である。
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Causes of Carryover |
ほぼ予定通り使用した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
通信費に充てる。
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Research Products
(9 results)