2014 Fiscal Year Research-status Report
子どもの精神病リスク早期スクリーニング・システムの開発と包括的介入モデルの構築
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26350945
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| Research Institution | Kyoto Women's University |
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Principal Investigator |
濱崎 由紀子 京都女子大学, 現代社会学部, 准教授 (50328051)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 貴夫 京都女子大学, 現代社会学部, 講師 (00379158)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 児童精神医学 / 環境保健 / 予防医学 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
当該研究は、「子どもの前精神病状態」についてその病態メカニズムを明らかにすること、および精神病リスク群早期スクリーニング・システムを開発することを主な目的としている。まず先行研究(平成23～25年度科研)で明らかにした「子どもの基底障害階層モデル」に、脳発達理論を中心とした最新の生物学的基盤研究の知見を組み込み、新しい基底障害階層モデルを作成した。また同じく先行研究(平成23～25年度科研)で得られたリスク群判別関数をもとに、子どもの発症リスク群同定のためのアルゴリズムを求めた。このアルゴリズムを用いて、CBCL回答結果からリスク群・非リスク群を分ける児童用リスク群・スクリーニング・ツール（PCソフトウェア)を試作した。現在インターネット上に構築するデータベース(ツール利用者の入力データからCBCL評価とリスク群判別結果を即座に得ることができる)を開発中である。さらに、発症リスク同定のためのアルゴリズムをより確かなものにするために、臨床データを収集中である。この臨床データは、成人の精神病患者群および正常群を対象にした遡及的CBCL 評価であり、児童期（6－8歳）のサブクリニカルな行動・心理特性を同定することを目的としている。収集されたデータによりアルゴリズムは逐次精度アップされている。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
1)子どもの発症リスク群同定のためのアルゴリズムを求め、このアルゴリズムを用いてCBCL回答結果からリスク群・非リスク群を分ける児童用リスク群・スクリーニング・ツール（PCソフトウェア)を試作したが、入力方法が煩雑であるなど未だ完成度が低く、一般を対象としたツール利用が困難な状況にある。また、このような状況からインターネット上のデータベース構築が遅れている。
2)アルゴリズム精度アップのための臨床データ収集が目標数に達していない。
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| Strategy for Future Research Activity |
1)引き続き遡及的アンケート調査およびデータ処理作業を行う。
2)作成した「子どもの基底障害階層モデル」をより精緻なものとするために、脳発達論を専門とするニューロサイエンスの研究者らとシンポジウムを開き、そこで得られた知見をモデルに組み込んでいく。
3)児童用リスク群・スクリーニング・ツールの完成度を高め、年度内にインターネット上での試験的公開を目指す。
4)「子どもの基底障害階層モデル」について得られた研究結果をとりまとめ、国内および国際学会で成果の発表を行う。
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| Causes of Carryover |
1)リスク群同定のためのアルゴリズムを精度アップするために継続的に臨床データを収集しているが、平成26年度には予定量の約半分しか収集できなかった。この分の研究補助アルバイト代が次年度使用額として生じた。
2)ここまでの研究成果を2015年3月European Psychiatric Association国際学会(ウィーン開催）で発表予定であったが発表が延期となったため、この分の旅費が次年度使用額として生じた。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
1)遡及的アンケート調査に要する人件費・謝金に650,000円を予定している。またアンケート作成委託費に300,000円を予定している。2)開催するシンポジウムの会議費用として合計300,000円を予定している。3)スクリーニング・ツール開発に使用するPCソフト費用として200,000円を予定している。4)国内および国際学会で成果の発表を行うための旅費として、合計650,000円を予定している。
以上、平成27年度の研究費(直接経費)として合計2,100,000円(物品費：200,000円、旅費：650,000円、人件費・謝金：650,000円、その他：600,000円）の使用を計画している。
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