2015 Fiscal Year Research-status Report
血栓溶解促進作用を有する環状ペプチドの分子標的の解析と創薬への展開
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26350969
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
小泉 幸央 秋田大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80353465)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長井 賢一郎 北里大学, 薬学部, 助教 (30321649)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 線溶系 / ケミカルバイオロジー / 創薬 / CRISPR/Cas9 / ゲノム編集 |
Outline of Annual Research Achievements |
近年の食の欧米化に伴った血栓性疾患の発症の増加が認められることから、その治療ならびに予防がきわめて重要である。申請者らは、in vitro血栓溶解活性評価系を用いて血栓溶解促進物質の探索を行った結果、環状ペンタペプチド、マルホルミンを見出した。本研究ではマルホルミンの作用機序を解明することを目的に、ケミカルプローブを作成し、マルホルミンの分子標的の解析を進めることである。本研究の推進によって、細胞性血栓溶解を促進する新しい制御機構が解明され、さらにはマルホルミンの分子構造を基盤とした低分子型血栓溶解剤の創製が期待される。 平成27年度は、23kDaマルホルミン結合タンパク質(MBP23)やRSK1のゲノム編集技術であるCRISPR/Cas9を利用したlentivirusノックアウト(KO)システムによる影響を調べた。sgRNA/Cas9発現lentivirusは293FT細胞で調製し、uPA生産細胞であるU937細胞に感染させた。lentivirus感染細胞でMBP23とRSK1の部分的なKOが観察されたが、マルホルミンの線溶促進活性も確認された。次にシングルセルクローニングを行いRSK1 KO細胞のシングルセルクローン化を行った。その結果、試験した2株のRSK1 KOクローンでマルホルミンの血栓溶解促進活性が阻害された。この結果は予備的ではあるが、マルホルミンの線溶促進活性発現にはRSK1の働きが関与することが強く示唆された。次年度、さらに詳しく解析を進める予定。 また現在、ゲノムワイドのプール型CRISPR/Cas9 KO lentivirusスクリーニングシステムを用いて、マルホルミンの毒性に関与する遺伝子の解析を進めているところである。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初目標としていた、マルホルミン高親和性タンパク質や作用機序に関わるタンパク質の機能解析が進んでいるため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成28年度は、これまでにマルホルミンの血栓溶解促進活性への関与が強く示唆されるRSK1について機能解析を進めて行く。また、マルホルミンの毒性発現に関与する遺伝子群の同定も進め、毒性低下につながる知見を集積し、構造活性相関へとつなげていく。
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Research Products
(4 results)