2016 Fiscal Year Annual Research Report
Analysis of regulation of lipid metabolism by vitamin D metabolite
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26350972
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
渡邉 瑞貴 北海道大学, 薬学研究院, 講師 (20507173)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 脂質代謝 / ビタミンD / SREBP / SCAP |
Outline of Annual Research Achievements |
昨年度までの研究結果から、SCAPに着目し、さらなる解析を進めた。その結果、ビタミンD依存的にSCAPがポリユビキチン化されていることが確認でき、ユビキチン・プロテアソーム系によってSCAPが分解されていることが確かめられた。更に詳細な解析を進め、SCAPのユビキチン化に先立って、プロテアーゼによるSCAPのプロセシングが起きていることが明らかとなり、このプロセシングがSCAPのユビキチン化及び分解の引き金になっていると考えられた。 そこでSCAPのプロセシングの意味を確かめるために、大まかなプロセシングサイトの同定を行い、その情報をもとに、ビタミンD存在下でもプロセシングを受けないビタミンD耐性のSCAP変異体を作成した。その結果、期待通り、ビタミンD耐性の変異体SCAP発現細胞においてのみ、SCAPの分解が止まり、更にはSREBPの活性の回復も見られ、SCAPのプロセシングの重要性が明らかになった。 最後にビタミンDのターゲットを検討するために、ビオチン及び光反応基をもつビタミンDプローブを作成した。細胞のライセートに対してプローブ処理を行った後、UV照射することでプローブと結合タンパク質とをクロスリンクさせ、アビジンビーズを用いて精製した結果、SCAPのプローブ依存的な結合が見られた。つまり、ビタミンDがSCAPに直接作用して、プロセシングを誘発している可能性が考えられた。 研究期間全体を通して得た知見から、次のようなSREBP不活性化機構を解明した。ビタミンDの作用により、SREBPの結合パートナーであるSCAPがプロテアーゼによるプロセシングを受け、SCAP-SREBP複合体が壊れる。その後SCAPはユビキチン・プロテアソーム系による分解を受け、それに伴い結合パートナーを失って不安定化したSREBPも分解する。これによりSREBPの活性化が抑えられている。
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[Journal Article] Vitamin D metabolite, 25-hydroxyvitamin D, regulates lipid metabolism by inducing degradation of SREBP/SCAP2017
Author(s)
Asano, L.; Watanabe, M.; Ryoden, Y.; Usuda, K.; Yamaguchi, T.; Khambu, B.; Takashima, M. Sato, S. Sakai, J.; Nagasawa, K.; Uesugi, M.
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Journal Title
Cell Chemical Biology
Volume: 24
Pages: 207-217
DOI
Peer Reviewed / Acknowledgement Compliant
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