2015 Fiscal Year Research-status Report
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26350989
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| Research Institution | Kinki University |
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Principal Investigator |
村田 哲 近畿大学, 医学部, 准教授 (60246890)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | 身体意識 / 運動主体感 / 遠心性コピー / 随伴発射 / 身体性 / 一次体性感覚野 / 感覚抑制 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
自分で自分の身体をくすぐるときにくすぐったさの感覚鈍くなる現象は、運動制御のシステムによって感覚フィードバックを予測し、感覚フィードバックを抑制するというメカニズムが考えられている。本研究では、世界で初めて動物を用いて自己くすぐりの神経基盤を明らかにすることが目的である。
平成２７年度は、サルがモニタースクリーンに提示されたカーソルに従って、右手でレバーを動かす課題を訓練した。この装置は、レバーを動かすとそのレバーの動きに応じて、サルの左手掌の上を筆がこするように動くようになっている。この筆の動きは、右手の動きと同期したり、時間的に遅延を与えたりすることもできるようになっている。時間の遅延の程度は１００msから５００msまで１００ｍｓおきに変えられる。また、この他の実験の条件として、他動的に筆が動く場合、あるいはレバーを動かすが手掌に対して体性感覚刺激を与えない条件も設定した。２７年度には、サルに頭部固定用のシリンダーの装着、記録用のチャンバーを手術的に装着し、現在右の体性感覚野の手の領域から、上記課題遂行中の単一ニューロン活動を記録中である。一部のニューロンは、体性感覚刺激に対する反応が、自己くすぐりでは、抑制が見られるのものが存在した。またこの他、レバーを動かす右手の動きに関連して見られる活動が見られており、これが左半球の運動領野からの入力であるのか、あるいは左半球の体性感覚野からの入力であるのか検討が必要である。今後更に記録を継続するとともに、もう一頭のサルを訓練して記録を行う予定である。
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
２７年度には、一頭のサルに対して、頭部固定装置、記録用チャンバーを手術的に装着した。現在、一次体性感覚野から単一ニューロンの記録実験を行っている。チャンバー内のマッピングにより、当初のチャンバー位置を前方に移し替える手術を行ったが、記録実験は現在順調に推移している。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成２８年度には、現在記録している半球の実験を終了し、もう一頭のサルの訓練を開始、記録のために必要な手術を施したのち、再度記録実験に入る。また、時間的余裕がある場合には、第２次体性感覚野あるいは上側頭溝の中にあるTOCaなどの領域からの記録実験も目指す。また、より広範囲での神経活動の同時記録を可能とするため、単一ニューロン記録だけでなく、ECOGなどの手法を用いてより広い範囲からの神経活動の記録を目指す。
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| Causes of Carryover |
平成２７年度には、サル２頭を手当したが、NBRからの購入となり、当初予算よりも、購入額を抑えることができた。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
２８年度においては、単一ニューロン記録だけでなくECOGの記録を目指す予定であり、そのための手術用器具、記録電極の購入を行う予定である。
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Research Products
(7 results)
