2017 Fiscal Year Annual Research Report
Livelihood and Religious Practice: The Case of the Sama Dilaut in Davao in the 21st Century
Project/Area Number |
26360001
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
青山 和佳 東京大学, 東洋文化研究所, 教授 (90334218)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 東南アジア / サマ人 / 経済 / 都市 / 宗教 / キリスト教 / 生活 / ペンテコステ派 |
Outline of Annual Research Achievements |
実施4年目となった本年度(最終年度)の実績は、次の3点にまとめられる。 第1に、現地調査を2回実施した。まず、2017年5月1日~同年5月11日、フィリピン・ダバオ市を訪問し、フォローアップ調査を実施した。多くの時間を調査助手とともにこれまで収集したビジュアル資料を整理しつつ、リフレクションすることに費やした。また、現地のAteneo de Davao UniversityにあるJoint-Ateneo Institute for Mindanao Economicsの所長から研究成果のまとめ方について助言を受けた。つぎに、2017年の11月16日~同年11月28日に同地に戻り、主たる調査対象である5つの家族及びその第二世代以降を訪問し、ビジュアル資料の使用について相談した 第2に、これまでの成果について、次のような発信を行った。1)口頭報告:Asian Research Center, National University of Singaporeで、海域世界の人びとと宗教について他の研究者2名とセミナーを開催した。2)ペーパー執筆2本:日本語既発表のライフヒストリーを現地で内容確認しつつ、関係者(出版系含む)の許可のもと、Harvard-Yenching Institute (HYI)のワーキングペーパーとして1本公表した。ほかに、ダバオのサマと平取町のアイヌにかんする学術エッセイを統計研究会からの依頼で執筆した。3)共著書出版1冊:本プロジェクトの成果を反映させて、開発援助学の教科書の第二版を出版した。 第3に、思わぬ成果であったが、重要でこの先につながる成果として、調査地住民におけるビジュアル&オーラル資料をめぐるコラボレーションの可能性を見出したことであった。昨年度の報告書に映像制作を導入したことを記したが、それはあくまでも「現在」を記録していくものであった。最終年度となり、1990年代末から蓄積している写真等の資料をめぐるストーリーテリングが可能であることがわかってきたため、これを将来の研究プロジェクトにつなげていくつもりである。
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Research Products
(3 results)