2017 Fiscal Year Annual Research Report
Development of historical museums in Australia
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26360010
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
藤川 隆男 大阪大学, 文学研究科, 教授 (70199305)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 博物館 / 歴史博物館 / 海洋博物館 / 歴史戦争 / 多文化主義 / 中国人移民 / 歴史協会 / ナショナルトラスト |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度は、必要な歴史博物館における調査、すなわちニューサウスウェ-ルズ州のニューカスル周辺の歴史博物館、同海洋博物館の調査、モルぺス歴史博物館、ヤングの民俗博物館、ベリマの歴史博物館、タスマニア北部、バーニーの民俗博物館、デーヴォンポートにおける海洋博物館の調査、シェフィールドのケンティシュ博物館の調査などを実施し、加えてメルボルン・クリケット・グラウンドにあるオーストラリア最大のスポーツ博物館も調査した。さらに、キャンベラの国立博物館において成果の取りまとめに必要な未確認の資料を収集した。 続いて過年度も含めこれまでに集めた博物館の資料をフォルダーにまとめた。フォルダーは168あり、さらにフォルダーごとに展示の内容、写真資料の種類、パネルの内容で特筆すべきものなどを一覧表にして、整理を進めている。フィルダー内のファイル(写真)総数は26000以上あり、最終的な本の出版に向けて現在整理を進めている途中である。以上は全体の包括的な状況であるが、今年度の個別の研究テーマに関する成果は、別の形で公表している。一つは中国系の歴史博物館を包括的に扱った研究であり、その一般的な特徴を明らかにした。もう一つは周辺的な課題であるが、オーストラリアの歴史戦争に関する論文を公表した。これらは業績欄に記載した。 研究期間を通じて、オーストラリアの6州2準州で100館以上の博物館の調査を行い、それに基づき広範な種類の博物館の様相および歴史的経緯について、十分に説明できる状況となった。その一部は論文として発表した。昨年度も大学の運営に時間を取られ、成果を本の形にまとめることはできていないが、今年度中には資料の整理と執筆を進め、成果を完全な形で出版する目途をつけるつもりである。
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Remarks |
研究成果で得られた情報の一部は、オーストラリア辞典の項目を追加、修正することで、社会的に還元している。
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