2016 Fiscal Year Annual Research Report
Social Impacts of Japanese colonial Rule on South Korea and Taiwan After 1945 -Historical and Anthropological Approaches-
Project/Area Number |
26360033
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Research Institution | University of East Asia |
Principal Investigator |
崔 吉城 東亜大学, 人間科学部, 教授 (80236794)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
原田 環 県立広島大学, 人間文化学部, 名誉教授 (40228648)
上水流 久彦 県立広島大学, 地域連携センター, 准教授 (50364104)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 朴正煕 / セマウル / 農村振興運動 / 韓国の近代化 / ナショナリズム / 台湾の農業政策 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度であり、補充調査を行うとともに研究の成果公開、もしくは公開に向けての準備を中心に実施した。 研究として、研究代表者の崔吉城は、韓国全羅南道和順郡道岩面道荘里会館で、セマウル運動の実態が分かるような写真、セマウル運動関連資料の70~80年代の行政公文書および生活道具が保管されている状況を見て、村の歴史が生きている現場を総合的に調査した。その結果、日本が戦前に実施した農村振興運動のような政策であったということを確認した。分担者の原田環は、広く韓国の近代化と日本の近代化を比較し、また朴正煕元大統領の娘である朴槿恵への評価を通じて、朴正煕元大統領の施策を検討した。国会図書館などで資料の収集をつとめた。台湾を担当する分担者の上水流は、現地調査を通じ文献資料を収集し、蒋介石の戦後の農業政策以外の部分での政策と日本の統治との関連を調べた。すでに国歌などをめぐる類似性が指摘されていることが分かった。李登輝元大統領とのインタビューを試みたが、最終的には実現できなかった。 成果公開として、崔吉城は韓国の近代化(特に日本植民地期の)の絵葉書を収集分析し、その出版を進めた。原田環は、韓国の近代化について特に髪型の点から議論を行い、発表を行った。加えて、植民地統治とナショナリズムについて成果をまとめた。上水流は、戦前と戦後のつながりや台湾の政策の変更を中心としてのその変容をまとめた論文などを執筆した。 この他、ワンアジア財団のサポートによる講座を代表者崔吉城の本務校である東亜大学で実施し、各人の研究成果を広く一般市民に公開を行った。2017年度のワンアジア財団支援の講座をまとめるなかで、書物としてこれらの研究成果も公開していく予定である。
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Research Products
(8 results)