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2015 Fiscal Year Research-status Report

インド在来型工業都市のビジネスネットワーク

Research Project

Project/Area Number 26360034
Research InstitutionFukuoka University

Principal Investigator

石上 悦朗  福岡大学, 商学部, 教授 (00151358)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywordsインド産業発展 / 企業家 / 地方性
Outline of Annual Research Achievements

今年度の研究実績と成果は現地調査によるものと調査結果による考察・検討の2分野である。
1.平成28年2月28日から3月17日まで実施した現地調査による成果は以下のとおりである。現代インド研究拠点とタミルナドゥ農業大学の国際会議において(3月1日、2日)、インド農業と過剰な地下水利用の問題について有益な知識と意見交流ができた。
地下水汲み上げはポンプ・モーター産業や鋼管製造にかかわる地場鉄鋼業の発展を支えた大きな要因であり、今回のコインバトールにおけるこれらの地場産業調査の基本的背景に関わるものである。同地域は「南インドのマンチェスター」と言われており、繊維産業ほか軽機械産業の発展が、規模の大小を問わずみられる地域であり。今回の調査で、来年度以降の調査のポイントを絞る手がかり、カギとなる企業や企業家および研究者とのコンタクトを得ることができた。先のパンジャーブでの地場鉄鋼業との関連でいえば、訪問調査した工場は北部・東部州からの請負業者とマイグラント労働者が製造を担うという同様の構造を有していた。また、企業家の出自が北部とは異なるにもかかわらず、繊維では流通におけるマルワリ商人の役割が大きい事例も見られた。これらとは別に、同地域では女性の企業家が多いという特徴が見られることも特筆すべきことであろう。出張期間において、ケーララやチェンナイの研究者との交流も進んだことは大きな成果である。
2.平成26年度に実施したパンジャーブ州ルディアナの地場製造業、自転車製造業調査の成果発表に関して、記述を充実させるための関連文献・資料の収集に少し手間取り今年度内に刊行することができなかったが、平成28年度前半には投稿できる見込みである。また、インドの企業活動と包摂的発展に関わる課題について、この作業を通じて検討課題(例えば企業と人材および教育などのミスマッチ)について考察を深めることができた。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

概要のところで述べたように、前年度の自転車産業調査の成果発表が遅れている。しかし、南インド・コインバトールの今年度の調査は平成28年度の再調査に向けて成果が期待できる予備調査となり、本研究課題の主たる内容については今後研究成果が見込まれるので(3)やや遅れているとした。

Strategy for Future Research Activity

1.平成28年7月にバンガロール(政府・ハイテク主導型産業)の予備調査を行う。これはパンジャーブと南インドとの比較対象として意義を持つ。ここでは工学系の研究者と産業技術について文理融合的研究を行う端緒としたい。
2.平成29年の2月から3月にかけての2週間に、コインバトールでポンプ、モーターおよび中小鉄鋼業の本調査を行う。この調査報告書を年度内に完成する。
3.3年間の調査研究をインドの学会だけでなく政治の世界でも大きな問題となっている「包摂的発展」という論点から総括的な取りまとめを行い、学会等で発表する。

Causes of Carryover

平成27年4月から9月上旬まで長期研修で英国に滞在したが、この間、諸事情によりインド現地調査を行うことができず、校務の関係もあり現地調査が平成28年2月から3月にかけての19日間にとどまったために次年度使用額が生じた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成28年度は2回の現地調査を予定しており、次年度使用額をこの費用の一部として執行する。

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Published: 2017-01-06  

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