2016 Fiscal Year Research-status Report
コロニアリティ、人種、ジェンダー:プエルトリカンのジェンダーと米国フェミニズム
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26360050
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Research Institution | Iwate Prefectural University |
Principal Investigator |
三宅 禎子 岩手県立大学, 高等教育推進センター, 教授 (30305271)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | プエルト・リコ / 人種 / ジェンダー |
Outline of Annual Research Achievements |
プエルトリコ研究専門の研究者の協力を得て、ニューヨークにおいて現地調査を実施した。ニューヨークにおけるラテン系の増加は著しく各地においてその様態が観察された。マンハッタンを離れた地域においてもラテン系住民の増加が進んでおり、現地への定着度がインタビュー調査などからも浮き上がった。文化的にも近いドミニカ人住民との融合も進んでおり、共生している姿が観察された。マンハッタン地区で教員をしてきたプエルトリコ人女性たちの話からも、現地の生活に根付いており、子息たちもバイリンガルとなり現地化している様子が伺えた。 ニューヨーク市北部地区を視察したが、例えばYORKERSは、人口10万程度であるが、アフリカ系、ドミニカ系、メキシコ系などが居住し、ブロンクスの延長に思え、マサチューセッツ州スプリングフィールドを思い起こさせた。プエルト・リコ人居住区が拡散しただけでなく、他のヒスパニックも拡散しており、大都会以外のタリータウンなどにも定住してる様子が確認された。仕事を求めて大都会というパターンではなく、知り合いのつてで世話になり、それなりの仕事を見つけていってるとのことであり、その意味で、一般的なアメリカ住民のパターンになっているとも言える。ニューヨーク市北部地区を視察する際の途中の店の店員たちはみなスペイン語であり、大変興味深いものがあった。 米国本土における各人種間の関係について当初の視点を変える必要が出てきた。個別のグループの問題を捉えつつ、全体として同じアメリカ住民として生活している点についても留意しつつ研究を進めていく予定である。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
当初前提としていたプエルトリコ人と他のエスニシティとの関係について、各エスニシティをそれぞれのグツープとしてとらえていたが、現実にはかなり各エスニシティの融合が進んでおり、視点を変える必要が出てきたため。
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Strategy for Future Research Activity |
米国本土における各人種間の関係について当初の視点を変える必要が出てきた。個別のグループの問題を捉えつつ、全体として同じアメリカ住民として生活している点についても留意しつつ研究を進めていく予定である。
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Causes of Carryover |
春に予定していた現地調査を他の業務のために実施できなかった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
実施できなかった現地調査分を来年度に実施する。
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