2015 Fiscal Year Research-status Report
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26360063
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
前川 佳一 京都大学, 経営学研究科, 准教授 (30511290)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | おもてなし / サービスの表舞台 / 接客業の価値 / DMC / インバウンドビジネス / 香り / 満足度 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究協力者との今年度の取り組みを記す。A:宿泊業(湯元舘)とは、観光経営幹部の教育に関する打合せ実施、B:旅行業コンサルタント(KBS創研)とは恒例のシンポジウム開催(2015年9月、京都大学「旅行業におもてなしは必要か?」、基調講演はホテルのおもてなしに関する著述のあるノンフィクションライター、パネリストは京料理店主、女将研究の大学教員、シティホテル経営者など)、C:クリエーター(アヌビス社)とは京都大学そのものを観光地化するゲームソフト開発(2016年2月)、D:(当初、土産品店の予定から変更)京都市内の寺院(醍醐寺)と提携を交わし、宿坊運営に始まるDMC(Destination Marketing Company)設立に着手(2016年3月)、E:明日香村(ASUKA GUEST HOUSE)へのインターン派遣(2015年秋)。 グローバルビジネス学会第3回全国大会(2015年7月、早稲田大学)にて「顧客が認識するサービス表舞台の価値」と題し、接客部分で付加しうる価値についての調査および考察を発表。 京都市主催の「京都市観光経営学講座」(全60コマおよび演習)では、の全体の監修と、うち授業4コマを担当し、2要因理論の啓蒙と実践指導。 その他の講演・取材としては、*日本観光振興協会「産学連携オープンセミナーin京都」コーディネーター(2016年2月、主要ゲスト:デービッド・アトキンソン 氏ら)、*京都経済同友会の依頼による「新しいインバウンドビジネスについて」講演および会員と学生とのディスカッションのファシリテーター(2015年11月)、*愛知県庁政策企画局企画課からの地域づくりに関する取材(2016年2月)。 今年度のスポット的研究として、京都市内の日本茶スタンドの協力を得ながら、店内の香りが及ぼす満足度への影響を測る予備実験を行った。結果は、香りそのものの好き嫌いが、香りと季節の一致度をはるかに上回るというものであった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
昨年度、2014年12月から2015年2月までの入院による遅れを、まだ取り戻すには至っていない。研究協力者ごとのバラツキがあるが、予定外に加わったものとして、日本茶スタンドでの香りと満足度の研究、および醍醐寺DMCの設立推進がある。これらは元予定されていた、A:宿泊業(湯元舘)とD:土産品店とのの共同実験に代わるものである。その他の、B:旅行業コンサルタント、C:クリエーター(アヌビス社)、およびE:明日香村との共同研究は、若干の遅れがありつつも、鋭意進行中。
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Strategy for Future Research Activity |
研究協力者に関して、一部変更した(当初、土産品店の予定から京都市内の醍醐寺へ)以外は、予定通り進める。次年度は入院による遅れをカバーするとともに、当初の計画にはなかった醍醐寺DMCの推進には特に力を注いで成果を出す見込み。
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Causes of Carryover |
第一に、健康を害したこと。 予定では、各研究協力者とともに調査員を多数動員して効果を測定する方法を構想していた。しかしその後の方針変更や健康を害したことなどにより、直近では構想を練るフェーズに注力した。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
旅行コンサルタントとのシンポジウムは例年通り行う。今年度で一定の結論を出し、レポートなどの形でまとめる予定。クリエーターとの京都大学を観光化するソフトウェアの効果検証については当初計画通り遂行予定。明日香村でのノウハウは、キーパーソンの醍醐寺DMCへの参画を促すことなどにより、醍醐寺のプロジェクトを重点的に推進する方針。
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Research Products
(1 results)