2017 Fiscal Year Annual Research Report
The Gap of Awareness between Visitors and Hosts at Kurokawa Onsen Hot Spring Resort, Minami-Oguni, Kumamoto, Japan
Project/Area Number |
26360076
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
能津 和雄 東海大学, 熊本教養教育センター, 准教授 (90710856)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 黒川温泉 / 意識のギャップ / 熊本地震 / 風評被害 / 周遊観光 / 需要と供給 / 熊本県 / 九州 |
Outline of Annual Research Achievements |
当初予定より1年間延長したことにより、研究のメインテーマである「訪問客と受入側のギャップ」について、不足していた研究成果を得ることができた。中でも自ら作成・運営している黒川温泉に関する情報提供のウェブサイトのアクセス数について、5年間に渡るその推移を明らかにできたことが大きな収穫となった。このウェブサイトに関しては、意識のギャップを測るために必要な要素である「閲覧者が求める情報」ごとにアクセス数を計測することが可能であったため、半年毎という調査時期による変動によって、観光客及び見込客の意識の変化を明らかにすることができた。 また、意識のギャップが発生する要因のひとつと見ていた「周遊型観光」に関しても、九州横断道路との関連をより明確に示すこともできた。その理由として、黒川温泉そのものの熊本地震による被災が限定的であったにもかかわらず観光客の大幅な減少を招いたのは、この「周遊型観光」のコースの一部に支障が出ただけで、被災していない観光地まで影響を受けてしまうことが明らかになった点が挙げられる。その結果、当初予測し得なかった形で研究成果を挙げることができた。 加えてイギリスのボーンマス大学にて開催された観光経営関連の国際学会で発表することもできたことから、2015年のモスクワにおける国際地理学会議とあわせ、研究成果を国際レベルで周知させることもできた。 さらに研究の終盤になって、香港の研究者から熊本地震が観光に与えた影響について、共同研究の申し入れがあった。このことに関しては、本研究による成果を生かすことが可能であるため、2017年は既存の研究成果の提供を行うとともに、2018年に予定している熊本における実地調査のための準備を行うなど、将来に向けた研究の道筋をつけることができた。
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Remarks |
香港中文大学の研究者より2017年に共同研究の申し入れがあり、熊本地震が観光に与えた影響について、2018年に予定しているフィールドワークを行うための準備を行った。現在は当方から過去の研究成果の提供を行うなど文献調査を進めており、黒川温泉を含む熊本での調査に向けて電子メールを中心に情報交換を行っている。
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Research Products
(5 results)