2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26370064
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
西村 明 東京大学, 人文社会系研究科, 准教授 (00381145)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田島 忠篤 天使大学, 看護栄養学部, 教授 (40179693)
一色 哲 帝京科学大学, 生命環境学部, 准教授 (70299056)
町 泰樹 鹿児島工業高等専門学校, その他部局等, 講師 (30725693)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | スピリチュアリティー / 神社 / カトリック / 移動 / 戦前 / 伝道 |
Outline of Annual Research Achievements |
前年度の調査を踏まえ、調査項目1「個人の宗教性・スピリチュアリティ研究」「2民間信仰研究」「3神社神道研究」「4仏教研究」「5カトリック研究」「6プロテスタント研究」「7新宗教研究」について研究を遂行した。 調査項目1については、前年度のパイロット調査を踏まえ、本調査を開始した。研究代表者の西村および研究協力者の大学院生が、2015年7月20日から23日にかけて加計呂麻島に滞在し、約40人のインタビューデータを収集・整理した。 調査項目2および調査項目4については、研究代表者の西村が研究協力者の財部めぐみとともに、これまでの研究成果をもとに論文「奄美の宗教についてー島の精神史的動態」をまとめ『鹿児島の島々』に掲載した(研究発表・〔図書〕参照)。 調査項目3については、研究分担者の町が2016年3月に旧笠利町の調査を実施した。 調査項目5および調査項目7については、研究分担者の田島が2015年7月27日から8月4日まで、鹿児島市、奄美市、瀬戸内町を対象として、当該行政機関とカトリック教会および新宗教の教団に赴き、人口統計資料と定住化促進政策および国内移動と信者数の増減に関するパイロット調査を実施した。 調査項目6については、研究分担者の一色が2016年1月8日から14日に鹿児島県立図書館(鹿児島市)と鹿児島県立奄美図書館(奄美市)で文献調査を行った。また、鹿児島市と奄美市名瀬で研究者等と意見交換を行い、聞き取り調査を実施した。それらの成果とこれまでの研究を元に、現在『福音と世界』誌に連載中の「南島キリスト教史入門」で、徳之島と喜界島における戦前のキリスト教伝道の経緯と特徴について論じた(13.研究発表〔雑誌論文〕参照)。加えて、日本基督教学会で戦前の奄美群島の軍事化による伝道への影響について、研究成果を発表した(13.研究発表〔学会発表〕参照)。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
「8柳川啓一資料の整理」については、十分な実施に至らなかった。主な理由として、研究代表者は、当該年度において「宗教と社会」学会の大会開催(実行委員)、同学会会長就任、および一年間総長補佐として大学本部の運営業務に多くの時間を割かねばならなくなり、当初予定していた研究時間を十分確保できなくなったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
当該年度の調査の成果を踏まえて、論文や学会発表等の成果発表に着手しながら、本調査を継続する。これまでの未着手課題「8柳川啓一資料の整理」については、研究代表者の研究室内での支援体制も確保できたので、計画的に進める。 また、これまでは研究分担者各自での調査研究活動に専念したが、次年度中には意見・情報交換のための集会も企画したい。
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Causes of Carryover |
研究分担者の町は新任2年目であり昨年度に比べれば計画的に研究が遂行できたが、個人の若手研究のプロジェクトもスタートしたため、前年度の繰越分を挽回できるだけの余力を単年度ではカバー仕切れなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は調査に加え、研究成果の発表等の計画もあり、計画的な執行が十分に可能であると考える。
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Research Products
(10 results)