2016 Fiscal Year Annual Research Report
The Politics of Religion Gender from a Feminist Anthropological Perspective
Project/Area Number |
26370066
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
川橋 範子 名古屋工業大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (10303687)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小松 加代子 多摩大学, グローバルスタディーズ学部, 教授 (90211911)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 宗教 / ジェンダー / フェミニズム / エスノグラフィー / 女性 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、宗教研究にジェンダーの視座を導入することにより、女性の宗教的主体の構築のあり方を考察することにある。 最終年度である2016年度は、本科研費の研究期間である2014年から行ってきた研究会や日本国内の学会や国際学会での発表などの成果として、論文集を完成させることが目的であった。この論文集は『宗教とジェンダーのポリティクス-フェミニスト人類学のまなざし』として昭和堂から11月に出版することができた。 この著作は2005年からこれまで続けてきたジェンダーの視点からの宗教における女性の主体に関する研究の総括となるものである。この論文集にまとめられた研究は、フィールドワークに基盤を置くもので、宗教学にとどまらず、人類学の領域で宗教とジェンダーを研究する若手研究者たちとも連携し、フィールドワーク調査および理論的研究の多面的なアプローチを用いている。本書に加わったメンバーは本研究の2014年度、2015年度の研究会および国際会議での発表に参加した若手研究者であり、本科研費の成果をまとめたものとなっている。 また本著作は、宗教学、人類学、社会学、ジェンダー研究などの多様な分野で学部生および大学院生に広く使用されるものを目指したものであり、包括的なテーマと地域をカヴァーすることで、多様な読者層にこの分野の重要性を伝えることができるものとなっている。これにより、グローバルな規模で進行しつつあるジェンダー宗教学の重要性と日本における個別事例の解釈を、国内のみならず海外に向けても発信できるものと考える。
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