2015 Fiscal Year Research-status Report
インド音楽とペルシア音楽の交流―ヒンドゥスターニー音楽の形成過程に関する研究
Project/Area Number |
26370093
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Research Institution | Kyoto University of Education |
Principal Investigator |
田中 多佳子 京都教育大学, 教育学部, 教授 (70346112)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
谷 正人 神戸大学, 人間発達環境学研究科, 准教授 (20449622)
二宮 文子 青山学院大学, 文学部, 准教授 (40571550)
北田 信 大阪大学, 言語文化研究科(研究院), 准教授 (60508513)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ペルシア音楽 / 北インド音楽 / 文化交流 |
Outline of Annual Research Achievements |
2回の研究会とイランにおける10日間の現地調査を実施した。 第1回研究会は2015年5月9日に開催し、各研究分担者の研究の進捗状況と課題を報告し合うと共に、イラン調査の日程や手続き・調査対象や方法等の確認を行った。さらに、特別講師を招き、研究紹介「カーヌーンに関する図像学的な研究」およびペルシア音楽やマカーム音楽研究に関する貴重な情報提供と、イラン現地調査に向けての数々のアドヴァイスを受けた。 8月17日~28日の日程でテヘラン、イスファハン、マシュハド、トルバテジャームを研究分担者4人で訪れ、伝統芸能調査や各種博物館や楽器工房の視察等を行うとともに、文献や音源資料、楽器資料等を収集した。 第2回研究会を11月22日に開催し、イラン現地調査で得た情報の交換と各自の今後の研究課題を確認した。 一方、データベースへの入力を継続し、今年度では3文献から全424件のラーガ関連データを入力した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
まず第一に、昨年度のイラン調査において、現地の諸物価高騰と共に安全を最優先にしたため予想をはるかに越える経費を要したことで、今後の調査費が圧迫され、当初予定していた中央アジア調査を見送らざるを得なくなった。 第二に、研究が進むにつれ、中央アジア調査よりもインドのカシュミール地方調査の方が重要性が明らかになってきたものの、主に安全面で現在調査が困難な地域であることが判明し、今年度の現地調査地域・対象および調査方法再考の必要性が生じている。
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Strategy for Future Research Activity |
2回の研究会を開催して情報や意見交換を行いながら、各自の課題に向けて研究を継続する。今年度は特に谷正人を中心に、国内およびインドにおいて、インドとイランの両音楽文化交流の接点にある楽器サントゥールに焦点を当てた研究を深める。谷はサントゥールの研究を独自に進める一方で、8月に田中と共にインドを訪れ、サントゥールの演奏様式や楽器製作の両面に関する調査や資料・情報収集を計画している。 他方、二宮、北田は文献研究を進め、田中はデータベース入力作業を継続する。
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Causes of Carryover |
学会発表(シンポジウム)のための打ち合わせ会議および研究総括のため、2回の研究会開催を予定している。さらに、非会員の学会参加のための国内旅費等が必要である。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
2回の研究会開催および非会員の学会参加のための国内旅費、会議費に充当する予定。
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Research Products
(1 results)