2015 Fiscal Year Research-status Report
コッラード・ヴィーニの公共彫刻-政治史的・文化史的解読とカタログ・レゾネ作成
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26370123
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Research Institution | Ibaraki University |
Principal Investigator |
甲斐 教行 茨城大学, 教育学部, 教授 (60323193)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 彫刻 / イタリア / ファシズム / フィレンツェ / テルニ / モンテカティーニ・テルメ |
Outline of Annual Research Achievements |
春期(4月末から5月初)及び夏期(7月末から9月初)にフィレンツェに滞在して研究を実施した。具体的な内容は以下の通りである。 まずフィレンツェの美術史研究所(Kunsihistorisches Institut in Florenz)およびハーヴァード大学付属ベレンソン研究所(Villa I Tatti)において美術史文献を調査し、コッラード・ヴィーニおよび周辺の同時代の彫刻家に関する資料を収集した。 次に、ヴィーニと親交があったフランチェスコ・バリオーニの子孫を介して、ジェノヴァで旅館業を営むボルガレッロ家と接触し、ジェノヴァのスタリエーノ墓地にある同家墓廟の実地調査と撮影を実施した。同墓廟は1926年にヴィーニが聖母子、天使などの浮彫装飾を施したもので、従来の文献では未紹介の作品である。 さらに、前年度より調査中のモンテカティーニ・テルメのテットゥッチョ浴場を飾る四体の女性擬人像、テルニ大聖堂ファサード上の九体の聖人像に関する調査研究を継続し、その図像分析を『五浦論叢』(茨城大学五浦美術文化研究所紀要)第22号に発表した。 最後に、ヴィーニの公共彫刻の全作品カタログの起草に取り組み、年度末までにその概要を確定した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
1: Research has progressed more than it was originally planned.
Reason
二回にわたるイタリアでの現地調査を実施できた点で、当初の計画通り調査がなされたと判断される。加えて、最終年度である平成28年度に予定していたヴィーニの公共彫刻の全作品カタログの概要をすでに確定した点では、当初の計画以上の進展と考えられる。とはいえ、その詳細の完成には次年度のイタリア研究滞在が必須となる。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究課題の最終目標であるヴィーニの公共彫刻の全作品カタログの概要はすでに確定したので、最終年度にはその詳細のデータを確認・増補・修正し、できるだけ多くの知見を収集・分析・記述していくように努める。各作品の制作年代に対応する文化的・政治的事象との関連づけについては、フィレンツェの美術史研究所(Kunsihistorisches Institut in Florenz)およびハーヴァード大学付属ベレンソン研究所(Villa I Tatti)における美術史・歴史文献の調査委、フィレンツェ国立中央図書館における政治史・歴史文献の調査が必要となる。全作品カタログは、『五浦論叢』(茨城大学五浦美術文化研究所紀要)第23号に掲載する予定である。
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Research Products
(2 results)