• Search Research Projects
  • Search Researchers
  • How to Use
  1. Back to project page

2015 Fiscal Year Research-status Report

19世紀英国の芸術家集団による恊働的実践―「古代人たち」から「エトラスカンズ」へ

Research Project

Project/Area Number 26370124
Research InstitutionUniversity of Tsukuba

Principal Investigator

山口 惠里子  筑波大学, 人文社会系, 教授 (20292493)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywordsラファエル前派兄弟団 / 古代人たち / サミュエル・パーマー / ジョン・ロックウッド・キプリング / D. G. ロセッティ
Outline of Annual Research Achievements

交付申請書では本年度はラファエル前派兄弟団に関する研究調査を行う計画だったが、昨年度にラファエル前派兄弟団に関する調査を前倒しして行い、研究成果を、編著『ロンドンーーアートとテクノロジー』(竹林舎、2014)に発表したため、本年度は昨年度に研究調査を行った「古代人たち」の調査を続行し、論文にまとめた。本論文は平成28年度に出版予定である。「古代人たち」に関する調査は主としてイギリスのアシュモリアン博物館、フィッツウィリアム博物館、大英博物館、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館、テイト・ブリテンで行った。「古代人たち」に関する文献も、上記美術館・博物館、およびナショナル・アート・ライブラリー(ロンドン)で収集した。
イギリスのブライトンにあるアーカイヴThe Keepで研究調査を行い、ジョン・ロックウッド・キプリングに関する論文を執筆した。この論文も平成28年度に出版予定である。
平成27年11月4日、5日には筑波大学にJ. B. ブレン教授(レディング大学名誉教授)を招聘し、公開学術講演会とセミナーを開催した。"The British Art World Turned Upside Down: The Pre-Raphaelite Revolution"と題された講演会(4日)では、ブレン教授に、ラファエル前派兄弟団に関する講演をしていただいた。"Victorian Artsits and the Spiritual World"と題したセミナーでは、心霊主義がラファエル前派兄弟団のD. G. ロセッティ、彼の友人アンナ・メアリ・ハウイットとJ. M. ホイッスラーに及ぼした影響についてブレン教授にご講演いただいた。
『ヴィクトリアン・ダンディーーオスカー・ワイルドの服飾観と「新しい女」』(佐々井啓著)の書評を執筆、『オスカー・ワイルド研究』14号に掲載された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

主たる研究対象としたラファエル前派兄弟団と「古代人たち」に関する論文をそれぞれ執筆した。ジョン・ロックウッド・キプリングも、ラファエル前派の芸術家たちと深い関係があることから、キプリング論もラファエル前派に関連した論文となっている。また、「古代人たち」とラファエル前派との関連も明らかになり、現在この両者をつなぐ論文を執筆している。

Strategy for Future Research Activity

現在執筆している「古代人たち」とラファエル前派との関係性を明らかにした論文を完成させるとともに、平成28年度の研究対象「エトラスカンズ」の研究にとりくむ。「エトラスカンズ」は、「古代人たち」のメンバーであるサミュエル・パーマー、ジョージ・リッチモンドとの関係があり、またラファエル前派との関係も深い。平成28年度は、「エトラスカンズ」の国際的な恊働性を調査するとともに、「古代人たち」、ラファエル前派兄弟団、「エトラスカンズ」と続く芸術家グループの恊働的実践のありようを相互関係性に着目して明らかにする。また、現在、執筆中のD. G. ロセッティ論を完成させ、出版する。
「エトラスカンズ」の専門家を招聘し、講演会等を開催する予定である。

Causes of Carryover

物品費のなかで図書購入費を多く見込んでいたが、購入予定だった図書をイギリスの図書館や博物館で参照できたため、購入する必要がなくなった。ブレン氏の招聘費用も見込んでいた額よりも抑えることができた。

Expenditure Plan for Carryover Budget

平成28年度は最終年度となる。研究を総括して発表するための旅費として使用する他、「エトラスカンズ」の専門家をイギリスから招聘する費用として使用する。「エトラスカンズ」に関する文献は、日本国内にはほとんどないため、イギリスやアメリカの図書館・美術館で収集する必要がある。その収集費用としても使用したい。

  • Research Products

    (2 results)

All 2016 2015

All Journal Article (1 results) (of which Peer Reviewed: 1 results) Book (1 results)

  • [Journal Article] 『ヴィクトリアン・ダンディーーオスカー・ワイルドの服飾観と「新しい女」』書評2015

    • Author(s)
      山口惠里子
    • Journal Title

      『オスカー・ワイルド研究』

      Volume: 14 Pages: 105-109

    • Peer Reviewed
  • [Book] [ジョン・ロックウッド・キプリングとインドのクラフツマンシップーー未来への記録」『帝国と文化』2016

    • Author(s)
      山口惠里子
    • Total Pages
      印刷中
    • Publisher
      春風社

URL: 

Published: 2017-01-06  

Information User Guide FAQ News Terms of Use Attribution of KAKENHI

Powered by NII kakenhi