2016 Fiscal Year Annual Research Report
An Empirical Study of Audience Response to the Sound Effects Created by a Foley Artist
Project/Area Number |
26370169
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Research Institution | Surugadai University |
Principal Investigator |
大久保 博樹 駿河台大学, メディア情報学部, 教授 (30458541)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 効果音 / 視聴者反応 / 擬音 / 環境音 / 印象評価 / 映像音響 / 音響演出 |
Outline of Annual Research Achievements |
視聴者反応を適切に評価するシステム要件(データ収集と評価分析の方法等)を慎重に検討したのち、印象評価を軸とした被験者からの反応データを収集した。被験者は、用意した映像(V1)交通機関、(V2)波、(V3)ストーリー作品の3種(※1)を同一の条件で視聴するが、各映像には3パターンの音声(A1,A2,A3)(※2)にそれぞれ差し替えた評価用の8バージョン(※3) があり、被験者はその全てに対する印象等をアンケート形式で答える。ただしV3のストーリー作品は予算的な制約から新規制作を断念し、代わりに代表研究者が2004年に制作公開した映像作品の1シーケンスを再編集したものを採用した。 被験者は2人から4人のグループごとに、約80分ほどの間、V1A1・V1A2、V2A1・V2A2・V2A3、V3A1・V3A2・V3A3の視聴と評価と進み、それぞれに対する9項目の印象評価を5段階で評価し、自由記述と共にアンケート用紙に記入後、口頭で自由に語ってもらった。 得られた反応には「音が映像の演出効果と深く関わっている」という一定の傾向が見られ、被験者全体にほぼ共通した印象評価、A3の映像表現と音響のマッチングへの言及など興味深いデータを得られた。今後、これらの視聴者反応を多角的に分析し、映像に作用する音響の役割や影響を及ぼす主たる要素を考察していく。 (※1) 映像の概要 V1:交通機関(110秒),V2:波-海と海岸のKen Burns Effectスライドショー(110秒),V3:映像作品の1シーケンス(240秒) (※2) 音声の概要 A1:同時録音の音声(現場音),A2:効果音ライブラリィから選択(汎用効果音集),A3:擬音(音響効果技師の南二郎が演じた波の音,風の音) (※3) V1は研究代表者が取材収録した音声の中にA3に適した音声が揃わなかったためA3に差し替えたV1A3はない。
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Research Products
(6 results)