2014 Fiscal Year Research-status Report
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26370244
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Research Institution | Seitoku University |
Principal Investigator |
近藤 圭一 聖徳大学, 文学部, 准教授 (60306454)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 福永武彦 |
Outline of Annual Research Achievements |
私は平成21-23 年度の科学研究費補助事業「昭和文学の結節点としての福永武彦―古事記からヌーヴォロマンまで」(基盤研究(C)、課題番号21520201)において、研究分担者と共に種々の研究活動を行ないました。また、貴重な資料が発見されたり、書籍が刊行・復刊されるなど、近年福永文学の研究は大きな進展を見せつつあります。今回の研究はその資料を精査分析し、作品研究の一層の深化を図ることを目的とし、将来的にはまだ本格的な伝記もない福永武彦の評伝を執筆することを期しています。 この目的と展望のもとに、科研費として第二次となる本研究の初年度は、まず研究の基盤を固めるべく、福永関連の既存の文献、及び近年刊行せられた文献を精読することに重きを置きました。そして、福永の周囲の作家・詩人たちにも目配りをして、影響関係を解明せんとしました。小生は前次研究と今次研究の間に已に福永と中村真一郎、堀辰雄との影響関係について論文を発表しておりますが、今年度はそれをさらに推し進めて四季派学会で「『草の花』の成立を巡って」という研究発表を行いました。 また、軽井沢、帯広、富来、福岡など、福永本人や有縁の方の関係する場所を訪れ、各種の資料や有縁の方への聞き取り調査などを行いました。 将来の評伝の姿はまだ見えてきておりませんが、来年度以降は資料の精査に本腰を入れて、所期の目的を達成するために一層奮起しようと決意しております。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
上記「研究実績の概要」に記したように、文献の精査と実地調査と合わせて、一定の業績が挙がっており、今までの研究成果を学会で発表しておりますので、達成度としては概ね順調ではないかと思料します。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度は近年発見された資料の精査には未だ着手しておりません。これは恐らく福永文学の読み方を一変するような内容が含まれているのではないかと予想しているので、次年度以降は関係者の理解を得てこの方面の調査研究を進め、一層の成果を挙げるべく努力します。
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Causes of Carryover |
本研究は札幌及び軽井沢にある福永関連資料の調査のために、旅費に多くの予算を割く予定でしたが、近年の資料発見の状況に鑑み、現地調査の前になすべき予備研究に多くの時間を割いたために、実地調査そのものは予定した回数を満たしませんでした。そのために予算が多少余る結果となりました。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度は北海道、軽井沢、その他福永ゆかりの地への現地調査を数回敢行する予定なので、順調に予算を執行することになるだろうと思われます。
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Research Products
(1 results)