2016 Fiscal Year Annual Research Report
A study on literary history based on discourse analysis on modernization and canon formation in the GHQ occupation period
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26370254
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Research Institution | Japan Institute of the Moving Image |
Principal Investigator |
志賀 賢子 (川崎賢子) 日本映画大学, 映画学部, 教授 (40628046)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 日本近現代文学 / GHQ占領期 / カストリ雑誌 / 検閲 / 映画 / 演劇 / 芸能 / カノン |
Outline of Annual Research Achievements |
国内では早稲田大学図書館、国立国会図書館憲政資料室、20世紀メディア情報データベースなどを活用して資料の収集に努めた。海外では米国公文書館、メリーランド大学プランゲ文庫に出張して資料を収集し、文芸と隣接諸芸術に関する資料の発掘を行った。 2016年9月1日より21日まで、早稲田大学早稲田キャンパス大隈タワー125記念室において「雑誌に見る占領期――福島 鑄郎コレクションをひらく」を開催し、文学コーナー(「草の根の文学――地方で、職場で、磨かれ鍛えられた言葉」)、映画演劇コーナー(「お楽しみはこれからだ――大衆娯楽の古きものと新しきもの」)の展示を担当し、解題、パンフレット執筆を行い冊子を刊行した。パンフレットに占領期研究の国際的先駆者であるジョン・ダワー氏の寄稿を仰ぎ、期間中に記念国際シンポジウムを開催してウィスコンシン大学のルイーズ・ヤング氏を招聘した。川崎賢子は司会を務めた。並行して毎月開催している20世紀メディア研究会(早稲田大学)の企画運営に携わり、研究会の司会を務めた。 2016年12月17日大妻女子大学草稿テクスト研究所のシンポジウムにおいて「「支那の夜」 1940年代複数の検閲」を報告、2017年3月『Intelligence』vol17に「映画「支那の夜」に対する検閲の多元性――米国公文書館所蔵IWG文書を参照して」を発表した。文学と雑誌及びチラシ、パンフレットなどのエフェメラのメディアとの関連、映画等視覚メディアとの関連、境界領域をひらき、表象・言説分析、検閲制度の考察を合わせて、1940代の文芸について「戦後文学」スキームから解放して「占領期文学」の場として再検証する試みを続けた。
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Remarks |
月例研究会報告、研究者ブログ、ニューズレター等を発信。
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