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2015 Fiscal Year Research-status Report

19世紀イギリス小説における「スキットルズ」の痕跡研究

Research Project

Project/Area Number 26370292
Research InstitutionSophia University

Principal Investigator

永富 友海  上智大学, 文学部, 教授 (60305399)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2017-03-31
Keywordsスキットルズ / M・E・ブラッドン / ハイド・パーク / ロットン・ロウ / ウィリアム・グラッドストーン / 売春婦
Outline of Annual Research Achievements

1. Skittlesに関する資料の収集を引き続きおこなった。今年度は特に、ヴィクトリア朝のロンドンに関する文化研究や一次史料にターゲットを絞り、Skittlesへの言及や、ハイド・パークで目撃された高級娼婦に関する表象を調査した。
2. Skittlesという記号を中心として、その意味作用がヴィクトリア朝小説にどのような形で波及しているかを探るため、fallen womenの登場する小説の読解を続行中である。今年度は、当初から着目していた Mary Elizabeth Braddon に加えて、Elizabeth Gaskellの作品の読解を主におこなった。Ruthについては、当研究の守備範囲として計画のうちに入れていたが、Gaskellの代表作であるMary Burtonについても同様の視点からの分析が可能であること、またSylvia's Loversにいたっては、これまで研究代表者がおこなってきた一連の研究の核となる従兄妹(身内と他者の境界に位置する)の問題も絡めて論じることができると確信できたことは、非常に大きな収穫であった。
3. NAVSA(North American Victorian Studies Association)主催の国際学会に参加し(於ハワイ、2015年7月9日~12日)、ヴィクトリア朝文学研究の動向を確認すると同時に、現在進行中の当研究について、意見交換をおこなった。
4. 冬期休暇を利用して、British LibraryとLondon大学のSenate Libraryで資料収集をおこなった(2015年12月19日~25日)。
5. 国内の大学図書館でも、sensation novel関連の資料収集をおこなった(京都文教大学、2015年12月3日;同志社大学、2016年3月28日)。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.

Reason

1. 史料の収集は順調にはかどっている。
2. ロンドンにあるMary Evans Picture Libraryの存在を知ることができたことは、当研究にとって大きな強みとなっている。ただし、あらかじめ図書館側に研究の内容と調査内容を詳細に伝えるいう手続きが必要なため、訪問前の準備にいくらかの時間がとられる。
3. Gaskellの小説に触手を伸ばすことは、確実に当研究の厚みを増す結果につながるが、当初の予定には入れていなかったため、昨年度のGeorge Eliotの件も含めて、研究の全体の流れを一度整理し直す必要がある。

Strategy for Future Research Activity

1. 今年度も引き続き、Mary Evans Picture Libraryの協力を得て、ヴィクトリア朝における娼婦の表象の調査研究を続行する。
2. Elizabeth Gaskellの代表作であるNorth and Southの読解をおこない、最終的に当研究にGaskellをどのように組み込むかを決定する。
3. Skittlesの影がもっとも強くみられる、Mary Elizabeth Braddonの2作品 --- Aurora FloydとThe Lady's Mile ---- の読解分析を早急におこなう。

Causes of Carryover

海外に注文していた書籍が在庫切れであったため

Expenditure Plan for Carryover Budget

当初購入予定であった書籍にあてる

  • Research Products

    (1 results)

All 2015

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 書評: Richard Nemesvari, Thomas Hardy, Sensationalism, and the Melodramatic Mode2015

    • Author(s)
      永富友海
    • Journal Title

      ハーディ研究

      Volume: 41 Pages: 67-73

URL: 

Published: 2017-01-06  

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