2016 Fiscal Year Annual Research Report
Historical Studies of the Cold War American Representation as Soft Power
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26370309
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
村上 東 秋田大学, 教育文化学部, 教授 (80143072)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中山 悟視 尚絅学院大学, 公私立大学の部局等, 准教授 (40390405)
塚田 幸光 関西学院大学, 法学部, 教授 (40513908)
大田 信良 東京学芸大学, 教育学部, 教授 (90233139)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | アメリカ合衆国 / 冷戦期 / 表象文化史 / ソフト・パワー |
Outline of Annual Research Achievements |
今回は、殊に「時系列」に沿った、言い換えれば「文学史・文化史」の書き換えを念頭に置いて研究を進めた。冷戦期文化を準備した1930年代と冷戦期の反動がみられた1960年代から<冷戦期>を挟み撃ちする研究姿勢を深化させることには一定の成果をあげることができ、『アメリカ映画のイデオロギー』(論創社2016)も上梓した。その過程で、覇権国家合衆国がその文化ナショナリズムを形成してゆく世紀転換期まで遡る必要性を認識し、日本英文学会第88回全国大会でシンポジアム「メディア、帝国、19世紀アメリカ」(塚田が主導し、中山、村上も発表)を実施し、路線の拡充を図った。このシンポジアムをもとに論文集『メディアと帝国 19世紀末アメリカ文化学』(仮題、ミネルヴァ書房より2018年刊行予定)を準備中である。 昨年の大統領選では、冷戦期合衆国政治・経済を極端なかたちで推し進めた新自由主義を見直す傾向が前景化され、私たちが守備範囲としてきた1930年代ならびに60年代の対抗文化が再浮上し、文化資本としての注目度が顕著となった。この期を捉え、本年度日本アメリカ文学会第56回全国大会(於鹿児島大)において村上の企画・司会でシンポジアム「対抗文化と伝統、対抗文化の伝統」を実施し、シンポジアムに基いた論文集(編集は中山)の編集に着手する。この作業によって、『ハックルベリ・フィンの冒険』や『偉大なるギャツビー』といった合衆国批判を内包する文化キャノン・文化資本を金看板とする覇権国家合衆国の文化ナショナリズム/ソフト・パワーの特質を対抗文化のキャノン化現象から浮き彫りにしてゆく予定である。 また、合州国ソフト・パワー輸入国である日本から問題を見直す準備にも今回かなりの程度着手することができている。
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Research Products
(22 results)