2014 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26370310
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
浜名 恵美 筑波大学, 人文社会系, 教授 (20149355)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 国際研究者交流 / 国際情報交換 / シェイクスピア / パフォーマンス / 上演研究 / 超言語的実践 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年4月19日、日本シェイクスピア協会・日本英文学会共催シェイクスピア祭で招聘講演「シェイクスピアの面白さ:超言語的想像力、超言語的実践に注目すると」を行い、本研究課題の意義と可能性を紹介した。 8月、ロンドンに出張し、グローブ座を中心として、シェイクスピア作品の上演の調査と研究を行った。 10月11日、第53回日本シェイクスピア学会のSeminar 1: Shakespeare Performance Worldwide: From Multilingual to Translingual Performanceのコーディネイターを務めた。アメリカ、ポーランド、インドから3名の著名な研究者を招聘し、海外でも活躍されている3名の日本人研究を含めて、本研究課題に関するセミナーを英語で行った。 10月26日から11月14日まで、平成26年度日本学術振興会外国人招へい事業(短期)に採択され、カリフォルニア大学アーヴァイン(総長)教授ブライアン・レノルズ氏を招へいした。演劇理論家、シェイクスピア研究者であるレノルズ教授に講義、ワークショップ等を実施していただき、またシンポジウムと一部の実地調査を共同で行い、本研究課題を発展させることに資した。 11月8日、国際シンポジウムを開催した。題目:Transversal Poetics from Shakespeare Theater to Contemporary Performing Arts and Film. 会場:筑波大学。レノルズ教授をメイン・スピーカーとして、演劇研究者と映画研究者が集まり、英語でシンポジウムを実施した。横断の詩学という最先端の演劇・パフォーマンス理論を我が国に紹介する機会となっただけでなく、本研究課題を発展させるための大きな刺激となった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究課題の最大の目標は、「世界シェイクスピア超言語上演(Translingual Performance of Shakespeare Worldwide)の意義と可能性」を解明するために、世界各地で行われているシェイクスピア上演について、その意義と可能性を理論と実践の両面から明らかにすることであった。平成26年度は、世界シェイクスピア超言語上演を重点的に検討するために、文献調査と国内外の上演の実地調査を集中的に行い、最新の動向を把握することを目指していたが、初期段階の4月にシェイクスピア祭講演のための準備で最新の理論的動向を把握することができた。また10月に、計画通りに、第53回日本シェイクスピア学会で、超言語上演に関するセミナーを開催することができた。また、アメリカ、ポーランド、インドの著名なシェイクスピア研究者を招聘し、国際的交流関係を強化することができた。 本研究課題に関するホームページ(使用言語:英語)を開設した。 平成26年度は口頭発表が多く、論文として出版されていないが、平成27年度には英語論文として出版見込みである。 以上から、本研究課題の目的に合った活動を行い、成果をあげることができたので、おおむね順調に進展していると言える。
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Strategy for Future Research Activity |
平成27年4月23日-25日にインドで開催される国際シェイクスピア学会に招聘されているので、講演等を行い、また海外の研究者との関係を強化する。インドには著名なシェイクスピア学者がおり、また実に多種多様な上演を行っているので、インドに出張する意義は大きい。 平成27年6月10日ー14日、パリに出張し、シンガポール出身の国際的演出家オン・ケン・セン演出による多言語・超言語上演Lear Dreamingの上演調査を行う。 平成27年8月7-24日、ロンドンのグローブ座を中心として、シェイクスピアの上演調査を行う。また9月初旬には富山県利賀のSCOT Summer Festivalで上演研究を行う。 今年度は投稿を依頼されている原稿が複数あり、上演調査とあわせて論文の執筆を推進する。
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