2016 Fiscal Year Research-status Report
エズラ・パウンドの「高利」批判とアメリカ建国の父祖―儒教、ファシズムとの「符合」
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26370314
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
長畑 明利 名古屋大学, 国際言語文化研究科, 教授 (90208041)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | パウンド / ジェファソン / アダムズ / 符号 / ファシズム / 儒教 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、アメリカのモダニスト詩人 Ezra Pound の詩と詩論に見られる「アメリカの建国の父祖」、特に、Thomas Jefferson と John Adams の評価の意味を、彼の「高利」批判との関係から明らかにし、また、彼らを儒教およびファシズムに結びつけようとするパウンドの試みを「符号」の観点から考察することにより、彼の創作原理の変化を示すことを目的とする。 平成28年度には、平成27年度に続き、パウンドのジェファソンについての言及に関する文献調査を、主として Jefferson and Mussolini および The Writings of Thomas Jefferson を対象に行うとともに、アダムズをテーマとする Adams Cantos およびその原テクストである The Life and Works of John Adams の文献調査を進めた。また、これらの作業に加え、パウンドのジェファソンおよびアダムズの評価と彼の儒教への傾倒との関係について検討するために、Chinese History Cantos の再検討を継続して行った。なお、これらの調査の研究成果はまだ未整理であるため、平成28年度に計画していた国内学会および国際学会での研究発表は見送ることとした。 上記に加え、本研究を補完する研究として、1940年代の戦時体制下に転向した日本の前衛詩人北園克衛とパウンドとの関係に関する文献調査を行った。また、7月にシドニー大学所属のパウンド研究者を招いて、名古屋大学において公開講演会を開催した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
文献調査と調査結果の整理に当初の計画以上の時間がかかっており、計画していた成果発表ができなかったため。
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Strategy for Future Research Activity |
平成29年度には、パウンドのジェファソンおよびアダムズに関する資料調査と調査結果の整理を進め、研究成果を発表する計画である。
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Causes of Carryover |
平成28年度に名古屋大学未購入のアメリカ史関係図書およびモダニズム関係図書の購入を予定していたが、その一部の購入を行えなかったため。また、平成28年度に計画していた国際学会への参加を見送ったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
平成28年度に購入できなかったアメリカ史関係図書およびモダニズム関係図書を平成29年度に購入する計画である。また、平成29年度に国際学会に参加する計画である。
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