2014 Fiscal Year Research-status Report
北米及びカリブ海地域におけるツーリズムに対するコロニアリズムの影響と推移
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26370343
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Research Institution | Chukyo University |
Principal Investigator |
森 有礼 中京大学, 国際英語学部, 教授 (50262829)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ARMSTRONG C.J. 中京大学, 国際英語学部, 教授 (30350979)
杉浦 清文 中京大学, 国際英語学部, 准教授 (40645751)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | ツーリズム / カナダ / アメリカ南部 / カリブ海 / ネオコロニアリズム / ロード・ナラティヴ |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、カナダ、アメリカ合衆国およびカリブ海諸国におけるツーリズムの展開に関するネオコロニアリズムの問題について、文献実証的に批判的検証を加えることを目的とし、3年間の研究機関を想定して、研究代表者である中京大学教授・森有礼および2名の研究分担者(同大学教授・クリストファー・アームストロング及び同大学准教授・杉浦清文)との共同研究をすすめるものである。 平成26年度においては、必要な基礎資料の収集、及び現地調査を中心として、基礎研究と関連分野の調査に関わる企画も立案・開催した。具体的には、研究代表者である森は、平成26年7月にアメリカ合衆国ミシシッピ州で開催された「フォークナーとヨクナパトーファ会議2014」に出席し、当該分野の研究の最先端の知見を収集するとともに、同大学図書館などで文献資料の収集を行った。また本研究の関連企画として、学外の研究者(信州大学教授・杉野健太郎氏、関西学院大学教授・塚田幸光氏、金沢大学准教授・小原文衛氏)に研究協力を仰ぎ、平成26年10月に共同講演企画「ツーリズムと映画」を開催した。同企画はその後第2回研究会として同年12月に「路と異界の英米文学」の開催につながった。併せて平成27年3月には二件の国内の関連研究会・講演会にも出席し、情報の収集と意見の交換を行った。 研究分担者であるアームストロングは、平成26年8月にカナダ国ニューブランズウィックのニューブランズウィック大学を一か月にわたって訪問し、当該研究分野に関する文献調査と資料収集を行った。また杉浦と共に、森が主企画者である「ツーリズムと映画」にもフロアパネリストとして参加し、意見交換と情報収集を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
本研究は、3名の共同研究者が相互に基礎研究を行い、その成果に基づいて共同研究企画を開催する予定であった。平成26年度はそのために研究者ごとの基礎研究のための調査を進めるため、それぞれの担当地域を訪問し、現地調査と資料収集を行う予定であった。これに対し、森は現地調査と資料収集および基礎研究のための研究企画を開催した。またアームストロングは現地調査と資料収集を行った。 一方杉浦は諸般の事情により、基礎研究のための現地調査開始時期を平成27年度に変更し、関連文献調査を先行させる形となった。本研究は各研究員の現地調査の成果を持ち寄って共同研究企画を行う予定であったため、共同研究企画の開催時期が平成27年度後半期以降にずれ込む形となったため、現時点での進捗度は、所期の達成計画から見て、やや遅れていると判断する。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究は、平成27年度に共同研究者の個別調査を持ち寄って、国内での予備的な研究発表を行う予定である。同年度中には各研究者の現地調査がいったん終了するものと予想されるため、共同研究者の発題による北米及び中米地域を中心とした「大西洋ツーリズム」の講演企画を予定している。 また平成27年度以降、上記講演企画の成果に基づいて、国内外の関連分野の研究者を招聘し、シンポジウムを開催する予定である(当初案としては平成28年度実施予定)。 こうした研究発表成果を共同研究者が中心となってとりまとめ、成果物として刊行する予定である。ただし、そのために出版助成などの獲得を現在新たに検討中である。
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Causes of Carryover |
平成26年度予算のうち、次年度使用額330,728円が生じたのは、主として研究協力者である杉浦清文准教授の海外現地調査の実施時期変更によるものである。杉浦氏は諸般の事情により、海外現地調査を平成27年度に実施することに変更し、平成26年8月に予定していた調査計画を変更した。計上された次年度使用額は、おおむね杉浦氏が執行予定であった平成26年度分の旅費に相当する。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用については、平成27年度中に主に杉浦氏の海外現地調査実施によって執行されるものである。杉浦氏の調査実施後は、おおむね当初計画案通りに予算の執行が推移するものと予定している。
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