2017 Fiscal Year Research-status Report
構文理論・用法基盤アプローチによる条件構文の使用と習得に関する研究
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26370441
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤井 聖子 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (70165330)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 条件構文 / 構文理論Construction Grammar / 接続構文 / 談話と文法 / 語用標識・語用標識化 / 談話標識・談話標識化 / 用法基盤アプローチ / 話し言葉、書き言葉 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、構文理論および用法基盤モデルに基づき、言語使用・言語獲得・学習のコーパスデータを用いた分析(および実験)を通して、日本語の条件構文とその周辺に関して、その多義性・多機能性、談話における使用実態、言語発達における習得、さらに語用標識化・談話標識化の諸相を複合的に分析し、理論的かつ実証的に探求することを目的としている。 2017年度には, the Cambridge Handbook of Japanese Linguistics (Cambridge University Press, Y. Hasegawa (ed.))における条件構文に関する章(Chapter 24 Conditionals)の校正が終了し刊行された。この条件構文に関する総説の執筆・査読・改稿を通し、言語学および日本語学研究一般において本課題研究の位置づけや関連づけをし、条件構文とその周辺の研究について俯瞰し統合した。また、国際的プロジェクトの議論の場に、本研究を提示し評価・フィードバックを得ることができた。 平行して、話し言葉・書き言葉コーパスの分析において、レジスター・ジャンルにも配慮した共時的変容の分析を進めた。また、現代語において進行中の語用標識化・談話標識化を捉えるために、種々の話し言葉・書き言葉コーパスを分析するとともに、会話データ(Fujii 1995-96, Fujii 2005-06)を用いて分析し、加えて、定点会話収集・構築の第三回目(2015-16)の会話データの転記・コーパス化の作業を進めた。これらに関してカリフォルニア大学バークレー校や国際学会においてフィードバック・議論の機会を得た。 さらに、子供の第一言語獲得における条件構文(条件構文を基盤とする語用標識・談話標識を含む)の習得に関する理論的・実証的研究を進め、国際学会(2018年度)に投稿し採択された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
The Cambridge Handbook of Japanese Linguistics (Cambridge University Press, Y. Hasegawa (ed.))における条件構文に関する章(Chapter 24 Conditionals)の校正が終了し刊行された。この条件構文に関する総説の執筆・査読・改稿を通し、言語学・日本語学一般において、条件構文に関する研究を俯瞰・統合し、国際的プロジェクトの議論の場に本研究を提示し評価・フィードバックを得ることができた。また、文法化・語用標識(化)・談話標識(化)等関連課題に関しても分析を進め、研究交流や議論を深めることができた。さらに、子供の第一言語獲得における条件構文(条件構文を基盤とする語用標識・談話標識を含む)の習得に関する理論的・実証的研究を進め、国際学会(2018年度)に投稿し採択された。
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Strategy for Future Research Activity |
進めてきている話し言葉・書き言葉コーパスの分析の成果を取りまとめる。また、子供の第一言語獲得における条件構文の習得に関する分析をまとめ、国際学会the 10th International Conference on Construction Grammar (ICCG10)において発表する。
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Causes of Carryover |
研究成果を発表する国際学会が次年度に開催されるため。
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Research Products
(6 results)