2015 Fiscal Year Research-status Report
3Dカメラを活用した医療コミュニケーションの記述的研究とその応用
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26370486
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
高永 茂 広島大学, 文学研究科, 教授 (10216674)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 哲次 広島大学, 大学病院, 名誉教授 (50112206)
田口 則宏 鹿児島大学, 歯学部, 教授 (30325196)
岩下 洋一朗 鹿児島大学, 歯学部, 助教 (70168566)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 医療コミュニケーション / 3Dカメラ / KINECT / 映像 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究代表者の高永と鹿児島大学病院の田口と岩下(共同研究者)が中心となって、映像データを収集した。今年度は研修歯科医28事例(A データと呼ぶ)を収集した。病院等に勤務する歯科医師の事例(B データと呼ぶ)を収集することができなかった。B データについては平成28 年度前半まで収集を継続する。 Aデータについてはすでに解析の作業を始めている。岩下がビデオ映像とKINECTで記録したデータをELANに取り込み、高永と田口、岩下、小川が言語と動作との関連を中心に分析を進めている。研究医の発話時間、SP(模擬患者)の発話時間、研修医注視時間、SPの注視時間などについて分析済みである。 分析の過程では、Version 1とVersion 2のKinectを使用している。それぞれの特性を活かせるようにプログラムに修正を加え最適化を行った。 なお、一連の研究は研修歯科医の許諾を得ながら進めている。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研修歯科医の協力を得て映像データを収集した。当初は10例程度を見込んでいたが、計画の倍以上の数の映像データを収集できたことは収穫であった。しかしながら、病院等に勤務する歯科医師の協力を得るのが難しい状況である。 Kinect(version 2)が利用できるようになったことでより詳細な分析が可能となった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究の目標は、①ジェスチャーを中心とした非言語コミュニケーションと言語コミュニケーションの記述と分析、②研修歯科医と熟練した歯科医師によるコミュニケーションの比較、③研究成果の教育現場での応用である。 平成28 年度には、まず前述のBデータの収集を行う。その後AデータとBデータとを対照させて、言語と非言語の両面から、研修歯科医とベテランの歯科医師の医療コミュニケーションの違いを分析・考察する。次に、ここで抽出された相違点から、歯科医師が模範とすべき言語使用や診療時の身体動作が明らかになるものと考えられる。これは、歯学部学生や若手の研修歯科医が目指すべき目標にもなるはずである。平成28 年度には、鹿児島大学歯学部において本研究の成果を応用した学部教育や研修歯科医の指導を展開していく計画である。 研究成果を学会やセミナーで発表するとともに研究者間で研究方法と成果を共有できるようにする。
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Causes of Carryover |
収集したデータを分析するために鹿児島大学歯学部に出張する予定であったが、校務のため出張をキャンセルせざるを得なくなったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
鹿児島大学歯学部への出張費として使用する予定である。出張の目的はデータを解析するため。
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Research Products
(7 results)