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2018 Fiscal Year Research-status Report

電子テキスト化による刊本蘭日辞書の研究とその訳語の研究

Research Project

Project/Area Number 26370526
Research InstitutionIbaraki University

Principal Investigator

櫻井 豪人  茨城大学, 人文社会科学部, 教授 (60334009)

Project Period (FY) 2014-04-01 – 2020-03-31
Keywords洋学資料 / 蘭学資料 / 辞書 / 翻訳語 / 『波留麻和解』 / 『訳鍵』 / 『増補改正訳鍵』 / 『和蘭字彙』
Outline of Annual Research Achievements

2018年9月までに『波留麻和解』の入力を一通り終了したが、参照した影印本には印刷不鮮明による判読不能箇所が多く存在したため、同月に東京大学総合図書館に赴き『波留麻和解』の全丁撮影を行った。また、それとほぼ同時期に家蔵本ハルマ蘭仏辞典第2版についても撮影し、両者の画像データを用いて『波留麻和解』の入力チェックを行い、2019年1月にその作業を終了した。2019年2月から3月上旬にかけて『訳鍵』の入力再チェックを行い、同年3月中旬からは『増補改正訳鍵』の入力再チェックを開始したが、年度内に全ての作業を終わらせる見通しが立たなかったので、補助事業期間を一年間延長することにした。
具体的な実績は上記作業の進捗に限られるが、その過程で新たに発見されたこともあった。
例えば『波留麻和解』は、ともに「江戸版」と呼ばれている東大本と早大本でも蘭語木活字部分において異同が存在することが報告されているが(杉本つとむ1978『江戸時代蘭語学の成立とその展開Ⅲ』(早稲田大学出版部)p.588)、その異同について全冊調査したところ、蘭語活字部分が別版となっているのはAの部の冒頭二十丁までに限られ、それ以降は全くの同版であることが確認された。また、その異同のある範囲内では収録する蘭語もいくらか異なり、早大本では、底本であるハルマ蘭仏辞典第2版に記されているカラ見出し(「zie.」で始まる参照見出し)を多く入れる傾向が見られた。
『訳鍵』についても新たな書誌的異同が発見された。『訳鍵』は整版による版本であるが、国会本と早大本とを見比べてみると、41丁・44丁・45丁・131丁はそれぞれ別の板木を用いて印刷されていることが新たに分かった。また、家蔵本と比べてみると、50丁・51丁については国会本と早大本とで同じ板木を用いて印刷しているが、家蔵本はそれらと異なる板木を用いて印刷していることも確認された。

Current Status of Research Progress
Current Status of Research Progress

3: Progress in research has been slightly delayed.

Reason

2017年度は入力アルバイトの人員確保が十分にできず、作業に遅れが出たが、2018年度の作業においてもその遅れが大きく影響した。また、『波留麻和解』影印本の不鮮明箇所が予想以上に多く、原本を撮影した画像により最初から点検を行ったことにより作業時間が大幅に増え、最終年度内に全ての作業を終わらせることができなかった。

Strategy for Future Research Activity

2019年度中には全ての電子テキスト化作業を終えるとともに、解題や論文の執筆を行う予定である。

  • Research Products

    (1 results)

All 2019

All Journal Article (1 results)

  • [Journal Article] 『改正増補英和対訳袖珍辞書』と異なる『英仏単語篇注解』の訳語について(4)2019

    • Author(s)
      櫻井豪人
    • Journal Title

      『近代語研究』(武蔵野書院)

      Volume: 21 Pages: 23-42

URL: 

Published: 2019-12-27  

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