2015 Fiscal Year Research-status Report
Project/Area Number |
26370538
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
佐々木 勇 広島大学, 教育学研究科(研究院), 教授 (50215711)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 宋版一切経 / 東禅寺版 / 音釈 / 反切 / 同音字注 / 類音字注 / 中学漢字音 / 日本漢字音 |
Outline of Annual Research Achievements |
今年度は、「宋版一切経東禅寺版附載音釈に関する基礎的研究」の二年目に当たる。本年度は、資料整理を継続しつつ、得られた資料からの漢字音情報採取と整理を行なうことを計画であった。 1.資料整理は、前年度の作業を継続し、順調に進行した。 2.データ入力・整理も、昨年度のデータ入力を継続した。ほぼ予定通りに進行した。さらに、東禅寺版音釋の音注との比較のため、宋本の玄応一切経音義・広韻・大広益会玉篇・経典釈文および日本の古辞書・音義の字音注情報を、テキストデータ化した。 3.原本調査も、行なった。醍醐寺・知恩院・岩屋寺・増上寺など、宋版一切経を所蔵する寺院に出向き、原本に基づき音釈の記述を確認することができた。 以上、すべて計画通りに進行した。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
研究実績の概要に記したとおり、当初の計画を実行でき、来年度の考察のための資料整理が進んだため。
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Strategy for Future Research Activity |
来年度も、当初の計画に従って研究を推進する。すなわち、以下の通りである。 1.データ整理・確認 初年度からのデータ入力を完了させ、データの確認作業をする。 2.データ分析 上記のデータを活用して、東禅寺版音釋の出典を探り、日本の古辞書・音義への影響を見る。 3.原本調査をする。 上記データ分析の中で、原本閲覧の必要が生じた場合、醍醐寺蔵あるいは他蔵本の原本を閲覧する。 4.研究成果の公開 本研究の成果は、近い将来に、著書の形で公刊する予定である。本研究の最終年度にあたる本年度は、研究のまとめを行なうとともに、本研究成果公表のため、著書公刊の準備も進める。
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Research Products
(9 results)