2018 Fiscal Year Annual Research Report
A Contrastive Study of the Event Interpretation of Nominals in English and Japanese
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26370558
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小野 尚之 東北大学, 国際文化研究科, 教授 (50214185)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 名詞 / 事象 / 語彙意味論 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、生成語彙意味論の枠組みを用いて英語と日本語の名詞の事象構造を分析し、種々の構文における名詞のふるまいについて、意味の共合成やタイプ強制という観点から説明することを目的とする。名詞は一般に個体名詞と事象名詞に分けられるが、本研究では、個体を表す名詞も事象を含意することに着目し、その事象性の含意が項の選択や修飾関係、さらには軽動詞構文や複雑述語の形成において意味の合成プロセスに関わることを、日英語の比較分析によって明らかにする。この目的を達成するため、本研究では、主に次の2点に関わる研究を行ってきた。(1)生成語彙意味論のモデルによって、事象性の関わる名詞タイプの分析を提示する。(2)日英語のデータを比較し、動作主名詞、名詞の項選択、軽動詞構文、複雑述語、名詞修飾などにおける意味生成プロセスを明らかにする 本研究プロジェクトの最終年度である平成30年度は研究課題の総括的なまとめおよび評価を行い、国内外の学会へ積極的な情報発信をすることを計画していたが、二つの国際学会に招待発表者として招かれ研究成果の発信を行った。一つは、2018年5月に開催された日本英語学会国際春季フォーラム、もう一つは2018年6月に開催された中国北京大学の創立120周年国際学術研究会である。ジャーナル等への投稿は、現在準備中であるが、研究目的に沿った成果の発信については上記の会議において有意義に行うことができたと考えている。
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