2015 Fiscal Year Research-status Report
コーパスを利用した初期中英語から初期近代英語のワードペアの通時的研究
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26370565
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
谷 明信 兵庫教育大学, 学校教育研究科(研究院), 教授 (90236670)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | word pairs / binomials / Historical Linguistics / Helsinki Corpus / genre / frequency / etymology / corpus |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は英語の史的コーパスHelsinki Corpusを資料として、A and/or/nor/ne B形式(例 time and tide, north or south等)のword pairs (別名binomials)の調査を行うことである。H27年度の当初予定では、初期近代英語期の3期のテキスト, I (1500-1570), II (1570-1640), III (1640-1710)を対象としてword pairsのジャンル間での使用頻度等を調査し、中英語期の調査結果と比較し、英語のジャンルの発達を考察する予定であった。 しかしながら、H26年度の研究で用例収集に予想以上に時間がかかり研究に遅れが生じ、またH27年度の予定は初期近代英語の調査予定であったが、実際に調査してみると用例が非常に多いために、本年度はまず、未調査であった中英語期のI (11050-1250, II (1250-1350)の2期を対象に切り替えて調査を行い、結果をまとめた。 この初期中英語時期は一部ロマンスも含まれているものの宗教作品が多いために後期中英語との比較が困難で、ジャンルの発達を考察するという当初の目的が困難であった。また、後期中英語の宗教作品との比較に限定しても、後期中英語の宗教作品のサブジャンルが初期中英語よりも豊富であるために、比較が難しいという問題があった。次にword pairsを構成する個々の語の語源については、予想通り、初期中英語期の方が、後期中英語期と比べて、フランス語からの借用語が少なく、本来語要素から構成されるword pairsが優勢であることが確認できた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
4: Progress in research has been delayed.
Reason
H26年度での研究の遅延が影響した。H27年度に遅延を取り戻す予定であったが、初期近代英語の用例が予想以上に多いために、途中で初期中英語の用例収集に切り替えた。このため、H27年度の初めは初期近代英語の調査に時間をかけたが、予想以上に時間がかかり、また、先に述べたように、H26年度の結果との比較も困難であったためである。
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Strategy for Future Research Activity |
元来H27年度に実施予定でデータベースが未完成の状態である初期近代英語の用例データベースの整理を至急おこなう。また、学会での口頭発表の代わりに、3年間の調査結果を1つの論文として完成して学会誌に投稿する事を最優先にすることで、本研究の完成を遂行することを目指す。
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Causes of Carryover |
研究の遅延の為に、当初予定の調査範囲が研究できなかったため。そのため、調査範囲に必要な備品の購入も遅れ、購入ができなかったため。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究の遅れを取り戻すために、調査できないために購入しなかった電子テキスト、必要図書を購入し、論文作成の英文校閲などに必要な費用として利用し、本研究の当初目的を達成する事を目指す。
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