2017 Fiscal Year Annual Research Report
A Corpus-based Diachronic Study of Word Pairs from Early Middle English To Early Modern English
Project/Area Number |
26370565
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Research Institution | Hyogo University of Teacher Education |
Principal Investigator |
谷 明信 兵庫教育大学, 学校教育研究科, 教授 (90236670)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | word pairs / binomials / コーパス / Helsinki Corpus / 中英語 / 初期近代英語 / formulaicity / (ir)reversibility |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は初期中英語から初期近代英語までのtime and tideのようなA and/or/nor Bのような等位接続詞で結合された二語からなるword pair (別名 binomials)を、通時的コーパスHelsinki Corpusを用いて考察するものである。 健康上の理由で研究期間を延長したため、最終年度となった今年度は、初期中英語、後期中英語、初期近代英語のデータ、およびその分析の統合により、word pairsの歴史的変遷とその特徴を明らかにすることであった。 今年度は、各時代のデータベースの統合を行い、ジャンルによるword pairsの頻度、正規化頻度、語源を中心にデータ分析を行い、その歴史的変遷をまとめた。これにより、データ分析と考察自体は完了した。しかしながら、全体の結果を示す論文は完成していない。これについては今後発表する予定である(後期中英語については一部は発表、英語論文を今年度末に刊行予定)。なお、結果について略述すると、初期中英語とそれ以降の英語の間で語彙の断絶が大きく、更に初期中英語作品のジャンル上の制約のために、研究対象全体の時代について、連続した結果が出た訳ではない。一方、後期中英語と初期近代英語においては、特に法文書を中心として、頻度や語源構成、word pairs自体に大いなる連続性が確認できた。 また、今年度はword pairsの歴史的研究の論文集がCambridge大学出版局より出版され (Kopaczyk & Sauer, 2017)、その中の論考 Chapman (2017)がword pairsの変異を考察するために導入した family of binomialsは研究上有用な概念であるため、この概念を本研究の後期中英語のデータに適用した、新たな分析・考察を日本英語学会の定型句の歴史のシンポジウムにおいて発表した。
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