2018 Fiscal Year Annual Research Report
Morphological and Semantic Changes Seen in Late Modern English Dictionaries: In Comparison with a Writer's Invention Strategies
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26370569
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
脇本 恭子 岡山大学, 教育学研究科, 教授 (00258295)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2019-03-31
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Keywords | 英語辞書 / Dr. Johnson / Samuel Richardson / 18世紀 / 作家の創造性 / 複合語 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では,英国近代小説勃興期の作家が用いた特徴的な語彙の「形態」,「語源」・「語義変化」を,17世紀末から19世紀初頭までに出版された「英語辞書」に照らし合わせて調査することを課題とし,必要に応じては,前時代の作家が創造した新語とも比較・分析を試みたものである。 後期近代英語期にある18世紀は英語発達史上重要な時代でありながら,史的辞書調査における先行研究は決して多くはなく,今後に託される研究余地が十二分にある。この現状に鑑み,本研究では,その時代の代表的な小説家である Samuel Richardson (1689-1761) の使用し始めた独創的な語彙について,Dr. Johnson の『英語辞典』(A Dictionary of the English Language,初版1755)前後に刊行された John Kersey 編纂の A New English Dictionary (初版1702) や Nathan Bailey 編纂の An Universal Etymological English Dictionary (初版1721), Abel Boyer の The Royal Dictionary Abridged (初版1708) 等,当時を代表する辞書に照らし合わせて調査を行った。 特に最終年度では, “half”という語に焦点を絞り,この語が当時の辞書に,どの程度慣用句や副詞・連結形の用法として記載されるようになったのか,2017年度のアプローチと同様,当時の主な辞書の調査により導き出すと共に,Richardson の3つの書簡体小説及び『模範書簡集』(Familiar Letters) に見られる “half” の例を,他の代表的作家の場合と比較・考察することで,Richardson の“half”使用法の技巧を浮き彫りにした。
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Research Products
(1 results)