2015 Fiscal Year Research-status Report
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26370577
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Research Institution | Tsuda College |
Principal Investigator |
都田 青子 津田塾大学, 学芸学部, 准教授 (90256024)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 音韻獲得 / 音韻意識 / 韻律構造 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究では、音韻理論の最新成果を踏まえつつ、音韻獲得における音韻知識および音韻意識に対する理解を深めるとともに、理論の妥当性について検証していくことを目的としている。
日本語の韻律構造の本質に迫るべく、従来研究の主軸に据えていた音韻発達データに加え、話しことばのリズムにも目を向け、語呂の良さとポーズの関係を最適性理論の枠組みで分析した。その結果、英語の韻文パターンを説明する上で必要となるAvoid Lapse, Parallelism, Fill, Long-Last, Salientといった制約群が日本語における語呂の良さと間の関係を捉える上でも有用であり、普遍性の高い制約として、ことばのリズムに関するメカニズムを捉える上で重要な役割を果たすことが示唆される結果が得られた。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
音韻発達と韻律構造の関係を明らかにするとともに、新しいデータ・ソースとして日本語および英語のセンテンス・リズムにも焦点を当て、一定の見解を示すことができたという点において、おおむね順調に進展しているといえる。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでは主に自立モーラや特殊モーラのレベルで音韻データと韻律構造の関係を捉えていたが、今後は、より大きなかたまり(例えばセンテンス・れべる)における音韻知識とはどういったものなのかについて検証をしていく。
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Causes of Carryover |
学内業務の優先度が高く、当初参加予定であった国際学会への参加を断念せざるを得なかったから。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
海外からの研究者招聘予定
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Research Products
(4 results)