2014 Fiscal Year Research-status Report
日英語ことわざの定形・拡張用法の意味理解プロセスを語彙語用論・句語用論で分析
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26370581
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Research Institution | Ryukoku University |
Principal Investigator |
東森 勲 龍谷大学, 文学部, 教授 (20148604)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | ことわざ / 関連性理論 / 推論 / 文化 / 改作 |
Outline of Annual Research Achievements |
初年度は、研究に必要な書物の購入とそれらのまとめと、問題点について、検討を加え、関連性理論からの分析の可能性を、すこし、おおまかに検討した。(1)ことわざと文化については、奥津文夫(2008)『ことわざで英語を学ふ:文法、表現、文化』安藤邦男(2012)『東西ことわざものしり百科』、山田弘(2008)『中学英語で「日本のことわざ」が紹介できる』などを検討した。特に、ことわざの進化(例:Television is mightier than the pen.)ことわざの改作(例:Love is blind, and marriage is an eye opener.)などの用例集めをした。(2)英語のことわざと関連性理論では、いくつかのタイプがあると思われる:タイプ1:推意計算P->Qで、表現Pで、推意がQであるものがいくつかあることがわかった(例:Cast pearls before swine. P=豚に真珠をあたえること Q=ばかげた行為) タイプ2:推意計算P->Qで、表現Qで、言いたい意味はPの場合 (例:Eat your hat. P=確実に実現することを確信している、Q=帽子を食べる(日本語:首をやる)タイプ3:推意に基づく計算(例:You can't have your cake and eat it.お菓子を食べてなお、それを持っていることができない。ーー>推意:一度に2つ良いことはない。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
一年目は日本語におけることわざについて書かれた書物を中心にして、どこまで、ことわざの改作が英語で行われているかと関連性理論によることわざ分析の方向性を示すことが目的であったので、ほぼ目標を達成した。
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Strategy for Future Research Activity |
2年目は、日本では入手できない、海外とくにイギリス、アメリカでのことわざ研究の動向を知ることを文献を収集することをめざす。 1. Wolfgang Mieder, Twisted Wisdom: Modern Anti-Proverbs, 2.Wolfgang Mieder,Proverb are never out of season: Popular wisdom in the modern age. 3.Wolfgang Mieder, A dictionary of American proverbs. など、Anti-proverbsの文献を論文と本をたくさん収集する。 そのため、3月2日から3月8日までニューヨークに海外出張し、書店、ニューヨーク市立大学図書館などで、文献を収集し、一方では関連性理論での説明をこころみる。
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