2014 Fiscal Year Research-status Report
複言語サポーターの複言語・複文化能力に関する研究―言語使用の実態調査を通して
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26370600
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Research Institution | Shinshu University |
Principal Investigator |
徳井 厚子 信州大学, 学術研究院教育学系, 教授 (40225751)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 複言語・複文化主義 / 複言語サポーター / 外国人支援 / コミュニケーション / 異文化間能力 / インタビュー |
Outline of Annual Research Achievements |
本年度は、先行研究(主に複言語・複文化主義)についての文献研究、複言語サポーターの働く現場におけるフィールド調査、インタビュー調査を行った。また、研究成果については、欧州評議会の複言語・複文化主義に関するシンポジウムの開催、海外及び国内での学会調査を行った。 1)異文化間能力、複言語・複文化主義等に関する文献のレビューを行った。2)複言語サポーターが働く社会福祉施設等複数の施設においてフィールド調査を行い、現場で複言語サポーターがどのように外国人の支援に取り組んでいるかについて考察した。3)国内の複数の地域における外国人相談員等複数の複言語サポーターに対してインタビュー調査を行った。具体的にどのように複数の言語を使用しながらサポートをしているのか、どのようにして必要な能力を身につけたか等について半構造化インタビューを行った。4)複言語・複文化主義に関連して、京都大学の西山教行氏、大木充氏の科研との共催で、公開研修会・講演を行った。当シンポジウムでは、欧州評議会言語政策部門顧問のBeacco氏の講演のほか、(筆者を含む)8名が新しい言語教育観に向けて発表を行った。5)研究成果については、海外及び国内において、学会発表を行った。1. 複言語サポーターの言語使用について、文脈に応じて多様な使い分けをしていること 2.複言語サポーターの持つ能力観 3.複言語サポーターの語りにおけるカテゴリーの構築 について研究成果をまとめ発表を行った。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
文献調査、複言語サポーターのインタビュー調査について、ほぼ計画通り進行している。文献調査については、特に複言語・複文化能力に関してのレビューを中心に行った。インタビュー調査については、複言語サポーターの言語使用および能力に関する調査を複数の地域で行うことができた。また研究成果についても国内外の学会において発表できた。 また、当初の計画外として、欧州評議会の言語政策顧問のベアコ氏を迎えて講演・研修会を主催でき、多数の参加者に参加していただき、複言語・複文化主義に関する有益な講演をしていただいた。
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Strategy for Future Research Activity |
今年度の研究の推進方策は以下の通りである。 1)複言語・複文化主義に関する文献のレビューの他、国内外の異文化間能力の文献のレビューを行う。 2)複言語サポーターへのインタビューを引き続き行う。
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Causes of Carryover |
初年度に購入予定であったパソコンを次年度購入することにしたため、次年度使用額が生じた。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
次年度使用額が生じた分については、PCを購入する金額にあてる予定である。
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