2016 Fiscal Year Annual Research Report
Long-term Effects of Study in Japan: Globalization and Transmission to Future Generations
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26370603
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
田中 京子 名古屋大学, 国際機構, 教授 (60236578)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 元留学生 / 留学成果 / 長期的留学成果 / ラテンアメリカ / 日本留学 |
Outline of Annual Research Achievements |
最終年度はチリ2都市とブラジル3都市に出張し、合計27名の元留学生に聞き取り調査を行なった。また、日本に出張中であったブラジル出身元留学生に、日本国内で聞き取り調査を行ない、合計28名に話を聞くことができた。 一人1時間~1時間半の聞き取り調査は、本人の了解を得られた場合は録音し、若干数は筆記にて記録した。 予想を大幅に超える数の元留学生の協力を得ることができたため、録音数も多くなり、結果、本研究費ではすべての録音の文字化ができなかったが、所属機関の研究費や研究者の個人的支出で補うことで、すべての文字化が可能となった。 ブラジルの場合には、元留学生に日系人が多数いるため、留学成果にもこれまでとは異なる傾向が見られる。日本の公的機関との連携で日本や日系社会に大きな貢献をしている元留学生や、日本的倫理観が高く評価されて教育分野でリーダー的存在になっている元留学生などがいる。また、ブラジルの場合もチリの場合も、日本で学んだ専門分野の知識を生かして先端技術や医学、マネジメントの分野で社会のリーダー的存在になり経済的にも恵まれた生活をしている元留学生がいる一方、日本語や日本文化を学び、それらに深い造詣がある元留学生にとって留学成果は、より個人的な生活の満足度に大きく貢献している。 今後さらに結果を分析し、論文などによって公表する予定である。
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