2014 Fiscal Year Research-status Report
e-Learningを活用した日本語発音学習支援と自律学習モデルに関する研究
Project/Area Number |
26370616
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
戸田 貴子 早稲田大学, 日本語教育研究科, 教授 (30292486)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 日本語教育 / 音声学 / 音声教育 / 発音 / e-Learning |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、e-Learningを活用した対面・オンデマンド併用型の日本語発音授業の効果検証および学習者の学びを促す支援の在り方の検証である。この目的を達成するために、次の3つの調査を行った。 ①学習者のPre/Post音声の比較調査:早稲田大学日本語教育研究センター設置の発音クラスの受講生に毎週自分の発音を録音、音声ファイルを提出させる。その音声をメンターが聞いてコメントする。学習者はそのコメントを踏まえ、再度練習した後に音声ファイルを再提出する。コメント前の音声とコメント後の音声を比較し、a.アクセント(高さ)、b.リズム(長さ)の変化を分析する。 ②学習者フォローアップ・アンケート調査:「なめらか!発音3-4」の受講生から選出した学習者約8人を対象として、コース終了後にフォローアップ・アンケート調査を行う。メンターのコメントに対する理解度、学習者が自己認識しているPre/Postの変化を分析する。 ③メンターを対象としたフォローアップ・インタビュー調査:「なめらか!発音3-4」のメンター(早稲田大学大学院日本語教育研究科の大学院生)7名を対象として、コース終了後にフォローアップ・インタビューを行う。インタビューの分析から、メンターが支援を行う際に必要な点を検証する。 研究成果として、次のことが明らかになった。調査①の分析の結果、メンターのコメントによって、アクセントおよびリズムの発音が修正されることが明らかになった。調査②を分析し、自らの発音に対する学習者の意識の変容が明らかになっている(現在、継続中)。調査③の分析の結果、メンターが学習者にコメントする際の留意点が明らかになり、それらの点を踏まえてメンター用ガイドライン(マニュアル)を作成することができた。このガイドラインによって、音声を専門としない日本語教師や非日本語母語話者教師による発音学習の支援が可能になった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
初年度の計画どおり、順調に進展している。
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Strategy for Future Research Activity |
現段階で研究内容に大きな変更はないが、今後日本語教育が発展していくと考えられる東南アジアでの調査も視野にいれて研究を遂行していきたいと考えている。
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