2015 Fiscal Year Research-status Report
CALPの育成を意識したCAN-DOストラテジーリストの策定と実践
Project/Area Number |
26370637
|
Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
尾関 直子 明治大学, 公私立大学の部局等, 教授 (00259318)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
|
Keywords | CEFR / CALP / 学習ストラテジー / CAN-DOリスト |
Outline of Annual Research Achievements |
26年度は,既存の調査・研究や教材からどのようなディスクリプターが,習熟度が低い学習者のCALP(認知学術言語能力)を育てるのに必要か選別したり,新たに作成した。その後,CAN-DOリストの暫定版を作成し,その妥当性の検証を教員による並べ替え調査により,CAN-DOリストの作成を完成させた。 27年度は,完成させたCAN-DOリストに基づき,それぞれのディスクリプターに描かれた言語活動を支援する学習ストラテジーを考え,CAN-DOストラテジーリストを策定する予定であった。既存の学習ストラテジーリストといったトップダウン的視点とともに,教員や学習者の実態を反映したボトムアップ的視点を取り入れたCAN-DOストラテジーリストの作成を目標としているが,現在,その研究の半ばまで来ている。計画書にある第二段階の4つのフェーズのうち,2つ目のフェーズまで実施した。 第1フェーズ:既存の学習ストラテジーリスト(O’Malley & Chamot, 1990など)を参考に選定した学習ストラテジーをCAN-DOリストのそれぞれのディスクリプターの下に組み入れた。 第2フェーズ:CAN-DOリストにある言語活動を行うには,どのような学習ストラテジーが必要だと認識しているか,約50名の中・高・大の教員に質問紙調査した。具体的には,それぞれの学習ストラテジーの意味する思考過程や行動を詳しく説明しておき,どのストラテジーが必要か選んでもらった。併せて,自由記述による追加ストラテジーの候補も収集した。 上記の第2フェーズと同じような質問紙調査は,今度は,中・高・大の学生に行う準備をしている。大学では,約50名の学生に実施をしたが,中学,高校に関しては,調査を行う学校と連絡を取り合っている段階である。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
研究計画の第二段階では,教員と生徒(学生)に質問紙調査をする予定であったが,学生の方は,時間が足りずに質問紙調査ができなかった。
|
Strategy for Future Research Activity |
今年度は,学生への質問紙調査を実施したのち,教員との質問紙調査と比較して,CAN-DOリストとその活動を支援する学習ストラテジーのリストを完成させる。また,それに伴うタスクも考案する。今年度は,科研の研究に専念できるので(今年度は,学部の授業を持っていない),計画通りに進む予定であう。
|
Causes of Carryover |
3月に購入した物品のクレジットカードの請求が翌月になったために次年度使用額が生じた。
|
Expenditure Plan for Carryover Budget |
予定通りに予算を使用する。
|
Research Products
(19 results)