2014 Fiscal Year Research-status Report
統合型タブレットCALLシステムの構築とその評価に関する研究
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26370656
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| Research Institution | University of Tsukuba |
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Principal Investigator |
小野 雄一 筑波大学, 人文社会系, 助教 (70280352)
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| Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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| Keywords | CALLシステム構築 / タブレット端末 / 外国語教育 |
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| Outline of Annual Research Achievements |
本年度は補助金を活用して，無線システムとタブレット端末を利用することで，普通教室でも比較的簡単に構築できる，外国語教育用コンピュータ教室(CALL教室）の構築を行った．無線システムの問題として，無線電波の輻輳化にともなう不安定さ，大容量のデータ通信の限界が指摘されている一方，近年の一人一台タブレット端末推進という国家戦略の中で，適切な環境構築が望まれている．外国語教育におけるCALLシステムの特徴は，音声データや映像データなどの大容量データを通信する点，そして，一般に３０名から４０名となるクラスサイズの中での利用となる点が挙げられる．
このような背景の中，本研究では，Windows OSやiOSタブレットを利用できる４０人規模のタブレットCALL教室を構築した．２つの比較的安価で実現可能性の高い製品を利用している．２つのアクセスポイントを設定し，４０台の端末の同時アクセスに耐えられるようにチューニングを行った．
本年度実施した試験運用実験では，windows端末においてAD認証を行う際に非常に時間がかかってしまい，授業が開始できない事態や，一斉ダウンロードに時間がかかってしまうなどの問題点が起こった．この点については，論文や講演会などで発表を行った．さらに，20MB程度の映像データの配信や，課題データの受信についてもスムーズに動作しなかった状況もあった．
その後，さまざまな試行錯誤と修正を行った．例えば，ネットワーク設定の問題点の整理，端末のカスタマイズ，ベータ版ソフトウエアの改良などが改善されている．
平成２７年度からの正規の授業として本格運用を開始するが，そのための基盤整備としての構築はほぼ完了したと考えている．
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| Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
導入する製品の仕様選定や設置する教室の環境面での問題等で，導入が当初の予定よりも遅れてしまったが，協力者の努力の結果，計画の中の構築の作業はほぼ終了したものと考えている．構築における主な問題点の議論については、Ono, Ishihara and Yamashiro (2014) "Construction of wireless tablet-PC classroom for Computer-Assisted Language Learning in Japan"、および小野(2014)「無線CALLシステムの構築といくつかの問題点について」（学会発表）の中で発表している。
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| Strategy for Future Research Activity |
平成27年度からは、構築した無線CALLシステムの実際の授業での運用を行っていく。その中で、タブレット端末の特徴とされる、音声録音、映像収録などを活用した活動、グループによる協調学習の支援、音声に関する個別学習に関する支援、小テスト活動、課題提出などのそれぞれの活動がどの程度可能なのかを実証実験の中で行いながら、外国に有効な活動のモデル構築を試みる。具体的には、授業の中でより質の高い協働学習、アクティブラーニングを仕掛ける一つの手法として「反転授業(Flipped Classroom)」がある。この枠組みにおける、映像配信、授業の中での協働学習を効果的に進めていくための教材作成、そして、授業モデルの構築を行い、授業評価を行っていく予定である。今年度に引き続き、研究成果については学会などで発表を行っていく。
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| Causes of Carryover |
予定していたタブレット端末に関する物品が予定よりも安く購入できたことにより、残額が生じたため。
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| Expenditure Plan for Carryover Budget |
物品費として算入する。
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