2014 Fiscal Year Research-status Report
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26370673
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Research Institution | Uekusa Gakuen University |
Principal Investigator |
長谷川 修治 植草学園大学, 発達教育学部, 教授 (00531617)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
安藤 則夫 植草学園大学, 発達教育学部, 教授 (80531615)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 外国語活動 / 英語教材 / 改良 / インターネット / IDとパスワード / 試用調査 / 基礎研究 / 研究発表 |
Outline of Annual Research Achievements |
平成26年度において、研究代表者(長谷川)は、基幹部分を開発した小学生用英語教材『太郎と花子のLet's Learn Eglish!』(長谷川・安藤,2013)の18あるLessonについて、予定通り以下の改良を加えた改訂版(2014)を完成した。①パッセージを聞いた直後、質問に対する正答の位置が、4つの選択肢のなかで、試行ごとに自動的に変わるようにした。②各Lessonの最後に、リスニングの「力試し」として、「Lessonテスト」を組み込んだ。③本教材に対する学習参加者の取り組み方と成績との関係がわかるように、「学習履歴」がデータとして残せるようなシステムにした。④学習の開始時と終了時および中間で、学力面と情意面の変化を観察するため、「英語力診断テスト」と「アンケート」を組み込んだ。⑤本教材の利便性を考え、インターネットを通じて指定されたURLにアクセスし、ダウンロードして、IDとパスワードを入力すれば使用できるようにした。⑥学習者が、パッセージや質問と答えの選択肢で使用される英語を理解しやすくするために、選択したチャンクごとに語句の説明が、吹き出しでポップアップするようにした。 このようにして完成した改訂版(2014)は、近隣の小学校で5年生を対象とした「外国語活動」の時間に、児童による個別学習という指導形態で5時間(5回)の試用調査を行った。また、6年生に対しては、教員による一斉指導という形態で2時間(2回)の試用調査を行った。この試用調査を行う以前に行った関連調査の結果は、国内の学会で研究発表をした。また、基礎研究にあたる部分は、海外で開催された国際学会及び国内の学会で発表をした。研究分担者(安藤)も論考をまとめるにあたり助言と協力をした。 以上、予定した教材の改良、試用調査、基礎研究の公表ができたことは、本研究の進展へ向けての基盤固めとして意義深いと考えられる。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
平成26年度の研究実施計画の第1にあげた、小学生用英語教材の改良について、ほぼ計画通りに実施できた。そして、近隣の小学校において、英語の個別学習として、児童にIDとパスワードを発行し、改良を加えた英語教材で試用調査を行うことができた。また、本教材を使った教員による一斉指導も行い、指導形態を変えても本教材が有用であることを確認できた。関連調査の結果も、国内の学会や海外で開催された国際学会で研究発表をし、成果を広く知ってもらうことができた。しかしながら、まだ規模の小さな試用調査であり、今後さらに規模を拡大した検証調査をする必要がある。その研究協力校となる小学校を探すことが大変であり、今後の課題となった。
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Strategy for Future Research Activity |
本研究を推進するためには、今後、研究協力校になってもらえる小学校を探すことが重要である。そのため、当初は各都道府県の教育委員会へ研究協力の依頼文を作成して郵送する予定であったが、その計画を変更することにした。依頼文を郵送しただけでは見てもらえるとは限らないので、まずは、各都道府県のみならず市町村の教育委員会に電話をし、担当者に事情を話して了解をとり、小学校の先生方が集まる機会などに資料を配布してもらう。その中から、使ってみたい小学校より個別に連絡を受け、こちらが出向くなどして教材の具体的な使用方法などの説明を行う。必要に応じて、デモ授業を行ったり授業の支援をする。また、本学で開催される公開講座の一環として、広く学習参加者を募集するなどといった広報活動を行う。
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Causes of Carryover |
物品費が予想以上にかかったことと、次年度に国際学会で研究発表をするために、旅費が必要以上にかかることを見越して、全体的に節約するように努めたためである。節約によって不足した資金は、学内で獲得した平成26年度共同研究費の助成および研究代表者と研究分担者の個人研究費から充当して補った。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
研究発表を予定している国際学会は、8月11日~15日まで米国のボストンで開催される。この時期は、日本のお盆と重なり、航空運賃とホテル代が非常に高くなるため、渡航費と滞在費に充当する資金として使用する予定である。また、開発した英語教材は、外部のレンタルサーバーを使用し、インターネットからダウンロードして学習を行うため、機器やプログラム等に関する保守点検が必要となる。そのため、不測の事態に備えて、ある程度の資金は用意しておかなければならないと考えられる。
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