2016 Fiscal Year Research-status Report
認知言語学的手法を応用したオンライン英語多義語辞書の開発
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26370682
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Research Institution | Osaka Institute of Technology |
Principal Investigator |
辻本 智子 大阪工業大学, 工学部, 准教授 (30288758)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀬戸 賢一 佛教大学, 文学部, 教授 (40154661)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | 多義語 / オンライン辞書 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、認知言語学の成果を取り入れて編纂した『英語多義ネットワーク辞典』の成果を中学校・高等学校の教育現場でも利用していただけるように再加工することにより、その成果をより広く社会に還元していくことにある。 平成28年度は、多義的意味の展開をアニメーションを用いて表現する効果的な方法について詳細な議論を重ねた。認知言語学の用語でtrajector にあたるものは青、landmarkにあたるものを赤、各前置詞の意味にあたるものを緑で表すこととし、この三色のパタンをどの語においても堅持することで、意味展開のパタンがより明確になる。認知言語学の手法を応用し、スキーマという図形的な説明手法を用いるが、その中でも中学生にもわかりやすい図形を考案するため、アニメーション用の絵コンテを何種類も作成し、検討した。また、見出し語として選出した前置詞についての認知言語学分野の研究と辞書としてのアニメーションを用いた表現をうまく関連付けるための方策も必要である。ひとつひとつの語のアニメーションおよび解説がバラバラなものではなく、全体として首尾一貫性のあるものにするため、一旦仕上げたものにも修正を加えている。最先端の研究成果を辞書のコンテンツとしてまとめながら、アニメーションとして表現するのは容易ではなく、予想以上に時間がかかることになってしまった。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
3: Progress in research has been slightly delayed.
Reason
認知言語学分野の最新の成果も辞書コンテンツに盛り込み、かつ辞書の見出し語ひとつひとつが場当たり的な記述にならないよう努めた。アニメーションの表現も含めて、ひとつの辞書としての一貫性をもたせなければならない。そのために予想以上に議論が必要となり、修正などの時間も必要となった。
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Strategy for Future Research Activity |
見出し語ひとつひとつのコンテンツ、アニメーションの絵コンテは、詳細な議論を経て、かなりまとまってきた。今後は予算残額の大半を使用し、オンライン辞書サイトおよび多義語の意味展開を表現するアニメーションの作成を外部委託する。まずはこれらの具体的な仕様を確定させ、専門家の意見も仰ぎながら、本研究の目的に沿った辞書の完成のために予算の範囲内で可能な手立てを模索していきたい。
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Causes of Carryover |
オンライン辞書作成のために、当初の予想をはるかに上回る委託報償費を用意する必要があることが判明した。またアニメーションの作成も盛り込むこととなったため、その費用も含めて委託する必要がある。委託の前にはオンライン辞書の詳細な仕様とアニメーションの詳しい絵コンテが必要となるが、その作成が予定より遅れてしまった。以上の理由から平成28年度の支出が予定を大幅に下回ることとなった。
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Expenditure Plan for Carryover Budget |
見出し語ひとつひとつのコンテンツ、アニメーションの絵コンテは、詳細な議論を経て、かなりまとまってきた。今後は予算残額の大半を使用し、オンライン辞書サイトおよび多義語の意味展開を表現するアニメーションの作成を外部委託する。
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Research Products
(2 results)