2016 Fiscal Year Annual Research Report
Whispering interpretation training material development for business meeting
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26370694
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Research Institution | Tokyo University of Foreign Studies |
Principal Investigator |
鶴田 知佳子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (40316782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
内藤 稔 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 講師 (90507211)
金田 拓 帝京科学大学, 生命環境学部, 助教 (10759905)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 通訳 / ウィスパリング通訳 / 教材開発 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究はウィスパリング通訳の特異性を分析し、ウィスパリング通訳専用の教材を提供するための礎として、現実場面で用いられる素材に基づいた教材の試作を開発した。ヒアリングの結果をもとに、より具体的に通訳場面を特定し、社内通訳(ウィスパリング形式)スクリプトの基礎部分の作成を行う。スクリプトは複数作成し、それぞれ人数の設定や会議形式及び通訳形態が異なるものとした。作成したスクリプトは、その後、各業界の現場に詳しい複数の専門家による検証を経る。その結果を受け、さらにスクリプトの精緻化を行った上で、対訳を作成し、実際に映像化及び音声化をした。訳課程の大学院修了生が実社会で通訳の活躍の場を得ようとすると、現実的には社内通訳者ないしビジネス通訳者としてキャリアをスタートさせることとなる。その際多用されるのが、いわゆる簡易同時通訳といわれるウィスパリング通訳形式であるが、標準的な会議通訳形式の逐次通訳・同時通訳と比べ、ウィスパリング通訳の訓練を行うための教材は少ないのが現状である。複数話者が同時に議論を交わす、より現実的な場面を模した教材が完成した。社内通訳で一対一の逐次通訳を行う場面は確かに存在するが、複数の会議参加者が登場する場面をウィスパリング同時通訳する事例も数多くみられるため、こうした実践的場面設定を実務に就く前の学生に、養成課程で提供できる意義は大きい。また、一般的に複数の話者が順序立てず発話する素材は、複雑であり導入に向かないとして教材用として好まれない背景があり、積極的にそのような素材を用いてたことの意義は大きい。
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