2014 Fiscal Year Research-status Report
異なる留学環境の影響:英語オーラル・コミュニケーション能力と学習者意識に関して
Project/Area Number |
26370710
|
Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
佐藤 陽子 法政大学, 経営学部, 教授 (80523125)
|
Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
|
Keywords | 短期留学 / スタディ・アブロード / 英語教育 / オーラル・コミュニケーション / 異文化コミュニケーション / 第二言語習得 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、英語圏への短期留学が日本人大学生の英語オーラル・ コミュニケーション能力と意識に与える影響を多面的に調査する。特に、異なる生活・ 学習環境で学ぶ学習者を比較することにより、より効果的な留学環境を探る。また、上記の研究の成果をもとに改善した留学準備コースの有用性を、異なる留学先との関連において検証する。 これらを総合的に考察することにより、大学での効果的な留学プログラムのあり方を提言する。 当該年度は、文献と学会参加により最新の先行研究を調べ、それを踏まえてデータ収集・分析方法を確立した。また予備研究を行い、途中経過を学会にて発表し、論文の執筆を開始した。具体的には以下のデータを収集・分析した。1、ネイティブ・スピーカー試験官による、平成26年度留学生24名のオーラル・コミュニケーション能力評価(留学直前・直後)、2、上記学生による、留学直前・直後の自己評価、3、英語学習と異文化理解・コミュニケーションに対する意識、および留学準備コースの有用性についてのアンケートへの回答。 データ分析の主な結果は、次のとおりである。ネイティブ・スピーカー試験官の評価によれば、留学後には、学生のオーラル・コミュニケーション能力は、測定したすべての側面で有意に向上した。環境の違う2つの留学先で違いは見られなかった。また、測定した4項目中3項目で、留学前のスコアと、留学前後のスコアの差の間に、有意な逆相関がみられた。すなわち、留学前に能力の低かった学生ほど留学による伸びが大きかった。学生へのアンケートの結果によれば、留学により、異文化理解が深まり、英語学習に対する意欲と異文化に対する興味が高まった。
|
Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当該年度は当初の計画通り、先行研究の調査と予備研究を行い、データ収集・分析を行った。また、予備研究の途中成果を学会にて発表し、論文の執筆を開始した。
|
Strategy for Future Research Activity |
今後は本研究を開始し、主データの収集および分析と、経過報告を行う。すなわち、平成27年度短期留学生のa) 留学前後の英語能力の変化、b) 英語学習、異文化コミュニケーション等に対する意識変化、およびc) 留学準備コースの有用性についての調査を行う。また、研究の途中経過を国際学会にて発表するとともに、論文として投稿する。
|
Research Products
(4 results)