2016 Fiscal Year Annual Research Report
The impact of different study-abroad environments on oral communicative competence and learner perception
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26370710
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Research Institution | Hosei University |
Principal Investigator |
佐藤 陽子 法政大学, 経営学部, 教授 (80523125)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 短期留学 / スタディ・アブロード / 英語教育 / オーラル・コミュニケーション / 異文化コミュニケーション / 第二言語習得 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究は、英語圏への短期留学が日本人大学生の英語オーラル・コミュニケーション能力に与える影響を多面的に調査する。特に、異なる生活・学習環境で学ぶ学習者を比較することにより、より効果的な留学環境を探る。また、研究成果をもとに留学準備コースの有用性を検証する。これらを総合的に考察することにより、効果的な短期留学プログラムと準備コースのあり方を提言する。 当該年度は、本年度の短期留学参加者を対象に、主データの収集および分析を行った。具体的には以下のデータを収集・分析した。1, ネイティブ・スピーカー試験官による、平成28年度短期留学生のオーラル・コミュニケーション能力評価(留学直前および直後)、2, 上記学生による留学直前・直後の自己評価、3, 上記学生の英語学習と異文化理解・コミュニケーションに対する意識、および留学準備コースの有用性についてのアンケートの回答。 データ分析の主な結果は、次の通りである。ネイティブ・スピーカー試験官の評価によれば、留学後には、学生のオーラル・コミュニケーション能力は、測定した4項目全てで有意に向上した。特に大きな向上が見られたのは流暢さに関する項目であった。環境の違う2つの留学先でスコアの変化に有意な差がみられたのは語彙の項目で、アメリカの大学での16週間のコースに行ったグループがオーストラリアの大学の11週間のコースに参加したグループを上回った。また、有意な差ではなかったが、文法と発音でも同様の傾向が見られた。ただし個人差も多く見られた。上記の差が環境の違いによるものか期間の違いによるものかは今後さらに分析を重ねる必要がある。また学生へのアンケートの結果によれば、留学により異文化理解が深まり、英語学習に対する意欲と異文化に対する興味が高まった。 これらの成果を国際学会にて発表し論文執筆を開始した。また、前年度の結果について論文2点が出版された。
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Research Products
(1 results)