2014 Fiscal Year Research-status Report
仏語教育における「教師の思考」の形成に関するディスクール分析の視点からの研究
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26370745
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Research Institution | Rikkyo University |
Principal Investigator |
石川 文也 立教大学, 異文化コミュニケーション学部, 教授 (60295524)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 言語学 / 外国語教育 / 外国語教師養成 / フランス語教育論 / 言語インタアクション / ディスクール分析 |
Outline of Annual Research Achievements |
研究テーマ(「外国語としての仏語教育における「教師の思考」」)に関連する文献を収集して講読を進め、研究課題(「仏語教育における「教師の思考」の形成に関するディスクール分析の視点からの研究」)が、関連分野においてどのように位置づくのかについて考察を始めた。また、研究協力者(海外共同研究者)から助言と専門的な知識の提供を受けた。さらに、研究の中々間的成果を、海外でおこなわれた国際コロキアムあるいは国際シンポジウムで報告し、そのうちひとつが論文として発表された。 1.文献収集と講読:言語インタアクション・ディスクール分析に関する未収集の文献、教育人間工学に関する文献、現象学的社会学に関する文献を新たに入手し、講読を進めた。さらに、これまでに収集した言語インタアクション・ディスクール分析の分野の文献を(再)講読した。 2.研究協力者(海外共同研究者)からの専門的知識の提供:研究代表者(石川)が外部研究員として所属するパリ第三=新ソルボンヌ大学研究グループDELCAの研究ユニットIDAPを訪問し、同ユニット代表であり、研究代表者(石川)が同大学で提出した博士論文の指導教官であったパリ第三=新ソルボンヌ大学教授Francine CICUREL(フランシヌ・シキュレル)氏から助言および専門的知識を提供してもらった。 3.研究成果の中々間的報告:研究ユニットIDAPが作成したコーパス(分析資料体)を分析対象として準備的考察をおこない、その成果を中々間的報告として、フランス、スイスおよびブラジルでおこなわれた3つの国際コロキアム・国際シンポジウムで報告し、そのうちひとつが論文(査読有)として発表された。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
当初の研究計画では、外国語としてのフランス語教師養成の現場における言語インタアクションの収集とコーパス(分析資料体)の作成と分析も予定していた。具体的には、主にパリ第三=新ソルボンヌ大学修士課程「言語教育:フランス語および言語教育」などの協力を得て、教育実習中の教師がおこなうフランス語の授業の言語インタアクション、さらには授業後に教育コンセイエ(conseiller pedagogique)がその教育実習中の教師に対しておこなうインタヴューの言語インタアクションをそれぞれ録音機器を使って収集し、それを書き起こしてコーパス(分析資料体)を作成し、分析を進めることを計画のひとつとしていた。多くのフランス語教育機関では、フランス語を外国語として学ぶ学習者を対象とするフランス語の授業を特に大学の夏季休暇中に集中させて開講するが、大学の夏季休暇の前に多くの文献が収集できたため、大学の夏季休暇の期間をそれらの講読に優先的に充てることにした。研究代表者(石川)はパリ第三=新ソルボンヌ大学研究グループDELCAの研究ユニットIDAPに外部研究員として所属しており、研究ユニットIDAP が所有するコーパス(分析資料体)を分析対象として使用できる。分析については、研究ユニットIDAP が所有するコーパス(分析資料体)を使って進め、準備的考察をおこない、その成果を中々間的報告として、フランス、スイスおよびブラジルでおこなわれた3つの国際コロキアム・国際シンポジウムで報告でき、そのうちひとつが論文(査読有)として発表され、最終的に当初の計画をほぼ達成することができた。
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Strategy for Future Research Activity |
これまでおこなってきた分析結果にさらに一般性をもたせるために、フランス語教師養成の現場における言語インタアクションの収集をおこない、コーパス(分析資料体)を作成することを優先的に進める予定である。そのために、フランス語教育機関と早めに連絡を取って協力を仰ぎ、さらに教育実習中の教師、授業に参加する学習者、そして授業後にその教育実習中の教師に対してインタヴューをおこなう教育コンセイエ(conseiller pedagogique)の同意をいただくようにする。万が一、フランス語教育機関または教育実習中の教師、学習者、教育コンセイエ(conseiller pedagogique)から協力あるいは同意が得られなかった場合は、研究ユニットIDAP が所有するコーパス(分析資料体)を分析対象としてさらに分析を進めていくことにする。いずれの場合も分析・考察は継続しておこない、研究成果の中間的な報告を、国内外のコロキアムなどで発表する。
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Research Products
(4 results)