2014 Fiscal Year Research-status Report
アクション・リサーチを通じた英語教師の専門性向上と成長に関する量的・質的研究
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26370753
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
三上 明洋 近畿大学, 経営学部, 准教授 (80321446)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2017-03-31
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Keywords | 英語 / 教師教育 / 教員研修 / アクション・リサーチ / 教師の成長 / 英語教師の専門性 / 質的研究 |
Outline of Annual Research Achievements |
本研究の目的は、アクション・リサーチ(AR)の実践による英語教師の専門性向上に対する効果を明らかにするとともに、それによる英語教師の成長を広くそして深く探ることである。そのために、本年度は、先行研究を基に英語教師の専門能カを理論的に考察し、英語教師が自分自身の専門能カを振り返り、自己評価をするための質問紙(自已評価シート)を開発した。そして、この開発された質間紙の有効性を検証するため、全国の中学校(約1000校)の英語教師を対象に、質間紙(自己評価シート)の使用に関する調査を郵送により実施した。 また、研究代表者によるこれまでのAR教員研修に関する研究成果を基に、約1年間に渡るAR実践研修プログラムの内容と方法を決定した。そして、現職中学校英語教師を対象に同研修プログラムを実施した。その際、ARには質的研究手法に伴う複雑さや暖昧さがあるため、全研修期間を通じて研究代表者から参加教師へのAR実践方法についてなど適切な支援を提供し、各参加教師による授業改善のためのAR実践を支援した。 さらに、本研究の目的であるAR実践による英語教師の専門性向上と成長に対する効果を探るため、上記の開発された質間紙による量的研究調査と参加教師のAR実践に関する質的研究調査(インタビュ調査など)の実施をそれぞれ開始した。 今後は、本年度収集された量的データと質的データの両データを順次分析し、開発された質問紙の有効性を検証するとともに、AR実践による英語教師の専門性向上や成長全般に対する効果を明らかにしていきたい。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
本研究の目的であるAR実践による英語教師の専門性向上と成長全般に対する効果を明らかにするためには、参加教師の確保と研究のための質問紙の開発が不可欠であるが、どちらも概ね当初の計画通りに準備が進み、ほぼ当初の計画通りデータの収集と分析が進められている。
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Strategy for Future Research Activity |
今後は、本年度収集された量的・質的データを分析し、まずは本年度開発された質問紙の有効性を検証したい。そして、必要であれば、質問紙の軽微な修正を行い、引き続き量的研究による調査を継続していくこととする。また同時に、ARを実践する英語教師に対するインタビュー調査などの質的データの収集を継続し、量的にも質的にも十分な量のデータを収集していきたい。そして、これらの量的研究と質的研究を継続して実施することにより、AR実践による英語教師の専門性向上と成長全般に対する効果を明らかにし、研究発表あるいは論文の執筆につなげていきたい。
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