2015 Fiscal Year Research-status Report
先駆的英国人日本学者による国学の受容と評価に関する発展的研究
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26370768
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
乕尾 達哉 鹿児島大学, 法文教育学域法文学系, 教授 (30164065)
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Project Period (FY) |
2014-04-01 – 2018-03-31
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Keywords | アストン / サトウ / 国学 / 蔵書目録 |
Outline of Annual Research Achievements |
①横浜開港資料館において、サトウ旧蔵の延喜式十巻についての書き込み調査を実施し、必要個所の撮影を依頼し画像を入手した。 ②英国ロンドン市の国立公文書館において、サトウの日記ををデジタル・カメラによって撮影し、USBメモリに保存した。 ③同国ロンドン市の大英図書館において、アストン旧蔵の「藍染川」以下32点の和書につきアストンの書き込みに有無等の調査を行い、必要個所をデジタル・カメラによって撮影し、USBメモリに保存した。その過程で、川瀬一馬・岡崎久司共編『大英図書館所蔵 和漢書総目録』のアストン旧蔵和書記載に少なからず遺漏の存することが判明した。 ④同国ケンブリッジ市のケンブリッジ大学図書館において、アストン旧蔵の三上参次・高津鍬三郎共著『日本文学史』上下のアストンによる書き込みを調査し、必要個所をデジタル・カメラによって撮影し、USBメモリに保存した。アストンの代表的著作である"A HISTORY OF JAPANESE LITERATURE" の成立について、貴重な情報が得られた。本研究の基盤がより強化される。
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Current Status of Research Progress |
Current Status of Research Progress
2: Research has progressed on the whole more than it was originally planned.
Reason
ケンブリッジ大学図書館アストン・コレクションや大英図書館のアストン旧蔵和書中の国学著作にはアストンまたはサトウによる夥しい書き込みが見られ、先駆的英国人日本学者たちが国学著作を冷静に評価し、その研究成果を自らの著作に取り入れようとしたことが具体的に明らかになりつつあるから。
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Strategy for Future Research Activity |
基本的にはこれまでの研究方法を維持するが、ケンブリッジ大学図書館および大英図書館においては、借り出し点数に制限があるので、国学著作等の書き込み調査は予め対象を絞って実施する必要がある。
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